お話し伺い訪問メモより
2001年10月13日、27日
[復興住宅]
- 70代後半女性一人暮し。足が悪くベットの上から余り動けない。年金暮らしで不自由はないが外に出れないのがさびしい。イヌのペットが最大の心のやすらぎでもあり、心配の種でもある。長生きして碌な事は無い、と繰り返される。テレビもよく見られ、テロ問題での戦争で若い人達が可愛そうだ、などの話しが弾んだ。(籠嶋、日西、坂本)
- 70代前半女性一人暮し。仮設住宅の頃の週ボラ訪問を良く覚えてくれていた。部屋に上がりこんでくれた人は特に良く覚えている。仮設ではいろんなことがあった。これまで知らなかった事が良く判った。週ボラのみんなと再会できて良かった。この住宅には知り合いが誰もいない。仮設と違って閉じこもっていて何も判らない。月1回の掃除とか食事会などあるが、体が弱くなり付合えなくなってきている。もう引越しもこりごり。体力さえあれば友達とも行き来して会えるのに。本数の少ないバスに乗らなければ何処にも行けない。抽選に外れ続けて斡旋でやっとここへ入れた。震災では全壊で全焼、はだしで外へ飛び出したままだ。荷物も出せなかった。今つらいのは、おしゃれが出来ない事。震災前に買物をした一生着ても困らないぐらいの着物が…全部なくなった。四季の服、気に入った服が無い。それが一番つらい。「こんな目にあうとは夢にも思わなかった、お金で買えないものを失った」「人を大切にする事が結局自分に返ってくる」と言われる。テロの事件を一人で見ていて「人を殺すぐらいならオマエが死ね!」と思わず叫んでしまった。この話しを人にしてスッとした、など長時間のお話しを伺う。(鹿島、長船)
- 30代の女性。かっては市からの巡回訪問があったが、最近は無い。訪問日は事前にエレベーターのところに貼り出されていたが。かって消火器、浄水器などのセールスが多かったが今は来ない。ここの住宅は入退居が激しい。(赤西、田中)
- 70代男性。ここは買物が不便など生活関連のものが揃っていない。被災者をただ仮設から放りこんだだけという感じ。震災後の市が買い上げた土地を利用して、被災者住宅を建てる事ができなかったのだろうか? 公共事業のムダが多いのは何とかならないか、など戸口で約15分、お話しをうかがう。
- 70代女性一人暮し。長田で火事には会っていないが借家が全壊。親戚の家に長くいたが、気を使うのでここが建ってすぐ入った。今は足が悪く、つえをついて歩き回るのも恥ずかしく、余り外出しない。愛の園の人が週に一回来ていたが来なくなった。市の人が、もう回らなくて良いと言ったので来なくなった。同じような境遇のもの同志集まって、階段の下の所でしゃべっている。お部屋で約45分のお話しを伺う。(田中、赤西)
- 50代男性。地震のとき新聞配達中だった。ビルから出てきたら戦争のような街の状況だった。交通事故にあって意識不明なまま一年入院。仕事が出来ず。余り人と話しをするのが好きではなく団地の人と付き合いは無い。テレビが唯一の楽しみ。今は仕事があるのか出来るのかが唯一の心配。(週ボラが来ると言うので2時間も待っておられた)。(坂本、鹿島)
- 高齢女性。インターホンで3分ぐらいたって出てこられた。30分の話しこみ。耳が遠い、足が悪い。店が無く不便、家から出られず医者に行けない。何度も転倒した。バス停留所まで歩くのに20分かかる。避難所は楽しかったけれど、今はさびしい。設備も良くて空気もいいんだが…。ご親切にね。(矢野、坂本)
- 60代女性一人暮し。夫は地震で着の身着のままで下敷きになり、ショックで病気にかかり亡くなった。地震の後はしばらくずっと泣き続けた。キリストさんのお世話になった。地震は今でもぞっとする。新幹線の騒音が、トンネルに入っているときがたがたと揺れて怖い。慣れても怖い。介護保険が高くてかなわん。デイサービスは950円。コンビには若いもの向けで週に一度ぐらいしか行かない。友達と外で話しをします。そうしていないと気がおかしくなる。上がりこみお話し。(矢野、藤原)
- 60代女性、一人暮し。3年半住んでいるけれど顔知らない人もざらにいる。朝早く出るし5時ごろご飯食べに帰るだけ。ここのことは全然判りません。ここはまあ寝るだけ。住んでるだけ。2,3軒と顔合わすだけ。、来る人も無ければ声をかける人もいません。つらいやら情けないやらさびしいやら、顔見せる人もないし地獄よ、と朗らかに言われる。(坂本、矢野)
- 70代女性一人暮し。訪問時身体の具合悪く寝ていたが、気持ち良く対応していただきお茶まで頂いた。伸さ意地アパートは全壊したが怪我は無かったが、その後の水汲みで腕を痛めた。それまで病院に勤めていたが身体がついて行けず辞めた。再度仕事がしたくなったが年齢などもあり断念。生活に張りがなくなった。ここは不便過ぎる。気の合った友達も出来て楽しく生活しているが、と。(籠嶋、鹿島)
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