お話し伺い訪問メモより
2001年11月24日
[復興住宅]
- 「戸を締めたら終わりやからギクシャクしなくていい」と仮設住宅時代の人間関係の大変さを言います。「週末ボランティアはよう人の世話を焼いてくれる。それでも中々出来ることや無い。間でポーンと放ってしまう人が多い中で、ようやってくれたと思います」と。茶話会など行事に参加したのはここに来て始めてなのは週末ボランティアがやっているから、との事。心臓の大手術から生還して帰ったばかりで家にいるけど、困ったことと言えば「お金が欲しいくらい」「今の生活はリハビリみたいなもんやで」と笑っておられた。「ここは空気も良いし車のある人にはいいけれど、足腰弱いわたしらには出かけるんはチョットしんどいな。バス停まで遠いで困る。この市住の前にバス停が欲しい」。「死んどってみい、あんたらと話できへんかった」と懐かしい仮設時代の知り合いの方。(佐沢、長船)
- 「健康状態が悪いので心配です。あまり人様にご迷惑をかけたくありませんので一日でも早くここから引っ越したいのですが、暮らしがあまり良くないので辛抱しております。一日笑って過ごす事はありません」との支援シートの書きこみを見て訪問する。上がり込んで談笑するうちに「お話しをさせて頂いて病気は無くなりました」とお元気になられました。2年前に親しい人に亡くなられて落ちこまれていた由。お互いにA型ですから気を使いますねと楽しく退室。良い訪問でした。(籠嶋、篠原)
- 60代男性一人暮し。元専門の職人で、テーブルやら小道具の手作り品など文字どおりプロ級の作品が家中に。植木、鉢物も手入れ良く為されており、沢山作られていた干し柿をお土産に頂く。おいしいお茶を入れていただき1時間10分のお話し伺いを楽しみました。(白岩、矢野、坂本)
- 60代後半のご夫妻。茶話会も寄ってきて欲しい人は来ない。ここはきれいし広いし良いけれど、帰って誰もいないのでは寂しいだろう。用もないのにインターホンを鳴らす気にもなれず、下町の「窓越しで話す感覚が無い」。老人会が無いから旅行とかも無い。1年前までは年に数回ボランティアが来て一生懸命やっていたが、今は何も無い。震災の前年に骨折し、全焼した直したばかりの家から身体だけで逃げた。ここはタクシーも乗れないしバスは不便。段々出かけんほうがまし、となってくる。若い人が余り関わってくれない。年寄りだけで何とかしている状態、と話しこむ。(佐藤、長船)
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