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第510回 お話伺いメモ 2010/7/10

70代女性、中央区公団8階、ユラユラ・ゴー・ピカピカ光って、次にものすごい揺れが来た。窓が開いていてそこから助けを求めた。歩いて階段を降りた。1階は自動車展示場になっていて、柱が無くぺしゃんこになっていた。全壊。市役所に避難していたが追い出しにかかって、2月始め故郷に一時身を寄せた。歩いて神戸まで行き、姫路から新幹線に乗った。6ヶ月無料のポーアイにある公団に入居。その後北区の(公団)に3年ほど入居。公団に移り住みながらここに「市の20年借り上げ」でやっと入れた。しかしここも家賃が上がってくるし、20年後の先行きが心配で、市営住宅に申し込むが当たらない。67歳まで働いていたが今は年金だけ。借り上げ期間を延長してほしいがわからないので、故郷に89歳の母親が一人で暮らしているので、帰ろうか迷っている。ここで一生住んでいける保証が無いことが一層迷いを濃くしている様子であった。入居4年目。訪問時間40分。

70代後半のご夫妻。中央区で被災、半壊。自宅は半壊でしたが住める程度でしたので、特に避難所や仮設住宅に行くことはありませんでした。現在の住宅には完成直後に入ったそうです。娘さんが1人いらっしゃいますが、現在は家を出て夫婦2人暮らしです。家賃は今9.8万円で、これ以上上がることはないということでした。ご主人は建築の仕事に就いていたため、震災直後は仕事が絶えることなく大変だったそうで、その仕事を奥さんも現場に出て手伝っていたそうです。その仕事も現在は引退状態で、パソコンやガーデニング(トマト)をしながら毎日を悠々自適に過ごしているとのことでした。健康の方も、ご主人が以前に仕事中に脚立から落ち、4日ほど意識が無かったので心配したが、頭を打ち少し頭が重い感じがするものの、特に後遺症もなくお元気な様子でした。震災直後は知り合いから電話が沢山掛ってきて、恐怖と不安もあったそうですが、今ではもう震災の事を思い出すこともないと明るくおっしゃっていました。開放的な雰囲気の明るいご家庭で、お話を伺った私たちの方が元気をいただきました。「いつでも寄って下さいね」と言う奥様の手が有難く「我が家は知人は誰でも入れますよ」と言う言葉に「また寄せて下さいね」と言いながら、1時間の上がり込み訪問でした。

第511回 お話伺いメモ 2010/7/24

70代女性,弟さん(60代)と2人暮らし。東灘区で全壊。同区内の避難所・仮設住宅を経て,旧公団からの借り上げであるこの復興住宅へ。仮設住宅よりここの方が住みやすい。足が悪いが,一緒に暮らしている弟さんが買い物をしてくれるので助かり,今となってはあまり不便はない。

60代男性。中央区で全壊。地震が起こったときは,急な仕事のため出勤する準備をしていた。近くの公園に張られた自衛隊のテントで(1つに5〜6人)8月まで避難生活をしたあと,ポートアイランドの仮設住宅へ。その頃は建築関係の仕事をしていた。この住宅ではコミュニケーションがなく,仮設住宅の方がよかった面もあったよ。20年借り上げの住宅のことから、あちこちで勝手に賃借をやっていると言われていた。玄関先でお話を伺う中で,参加者の一人と出身地,さらには出身中学校まで同じと解り,ふるさとの話題で話が弾んだ。家の方に帰ってこないかと言われているが、1人でしっかり生きたい。医者嫌いなのでなまじ病気は見つけたくないとも言われていた。

80代男性,一人暮らし。中央区で被災。2005年ごろよりクモ膜下出血や脳梗塞を患い,とても対話できる状態でないからと,「神戸在住50有余年/健康は一応順調/仕事は神戸港が主」など,自ら支援シートに記入してくださる。


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