1月10日
- 4回目にやっと第2希望が仮当選。だが当たった気がしない。だまされているような気分だ。すんなり入れてくれたらいいのに、もったいぶって……腹が立つ。
当たったところで平成11年まで入れない。それまで仮設にいられるのか不安だ。また仮審査の書類を見てても、全然意味判らへんかった。今日あんた達が説明してくれ
て助かったよ。仕事はなかなか見つからないが、障害年金で何とか食いつなげる。小学5年の時に交通事故で右腕欠損。でもいろいろ工夫して、車も運転できるし、片手と足をうまく使って魚もおろせる。釣りも上手にやる。釣りに行ったら友達がたくさん出来るから孤独の心配はないよ。(47歳男性、一人暮らし、担当:長船、村元、
加藤)
- シルバーハイツに当選したが、入居できるのは11月頃になる。足を骨折してからそのままなので、杖を使っている。寝返りできないほど痛むこともある。だが足の手術は腎臓が悪いため出来ない。腎臓に腫瘍が出来ていて2回手術をした。今は血管造影剤を使って治療している。私はアル中だった。けれど断酒会に入り震災前は5年間止めていた。しかし仮設に入ってから、つい一口飲んでしまい、また始まってしまった。1年間くらい飲んでいたが今は体のこともあり、飲んでいない。以前は近所の人達が良くしてくれた。昔の長屋と一緒で、共同生活のような付き合いがあって良かったが、今はもうバラバラになってしまった。淋しいし、ストレスを感じる。(66歳男性、一人暮らし、担当:下窪、亀井、矢野)
- 公営住宅は、西神南・名谷を申し込んだが落選した。どんな抽選しとんのか?。また1月16日から募集があるらしい。その説明のために、市役所の人が「年が明けたら来る」と言っていたのに、まだ来ていない。(?歳女性、一人暮らし、担当:下窪、亀井、矢野)
- 隣は朝早く出掛けて、夜遅く帰って来る。仕事はされているようだが、仕事内容は不明。夜帰って来ては、一人で歌ったり、叫んだり、意味不明の言葉をぶつぶつ唱えたりしている。「眠れない!」。寝る時間を早めたりして、対策を立てているが本当に困っている。(62歳女性、一人暮らし、担当:赤西、田中、道行)
- 年末から風邪を引き、それ以来お風呂に入っていない。以前職場で左足指を事故で失っており、革靴は履けない。また砂利道を歩くのも辛い。歩くと疲れ、痛むが体重が増えてきているので、医者に歩行を勧められている。他に12、3年前股関節の手術をしており、現在も痛み止めと3ヶ月毎のレントゲン診察を受けている。胃潰瘍・高血圧・慢性肝炎にもなっている。体を屈めるのが辛いので、ベッドを買いたい。靴を履くときは、立ったまま履けるように靴の内側を縫いつける工夫をしている。酒・煙草はしない。近所付き合いもあまりない。ベルBOXより半月に一度くらい電話が掛かって(安否確認のような物)来るかな。(67歳男性、一人暮らし、担当:盛本、清重(直)、緒方)
- 11月に近所の階段で転倒し、右手甲を骨折。1月9日に退院したところ。以前、肝臓・心臓を悪くし入院したことがある。現在薬で治療中だが、薬を飲むと胃が悪くなるので辛い。訪問看護婦さんは定期的に来てくれる。足腰は大丈夫。住宅には当選したが、いつ入居かまだ判らないとのこと。言葉が少し聞き取りにくいが、隣の方とは良くコミュニケーションされている様子でした。(64歳男性、一人暮らし、担当:盛本、清重(直)、緒方)
- 夏はエアコンをかけず、扇風機で十分。冬も電気ストーブなしで生活できる。だから光熱費はあまり掛からない。歩くのが好きで、どこまでも歩けます!。肝硬変の薬をもらっているが、飲んでいない。公営住宅の申し込みもしていない。ここの生活に満足しているので、最後までここに居るつもり。1人でこの広い部屋を使わせてもらって贅沢だ。(担当者のコメント:「生きているだけで幸せです」の考え方を見習いたいと思います。)(73歳男性、一人暮らし、担当:南口、阿部、坂本)
- 再訪問…足が悪く、正座が出来ない。心臓も悪い。ベッドが欲しい。日常生活用品給付についての資料を渡す。奥様が両下肢が90度しか曲がらないということで「障害手帳を受給したい。手続きはどうしたらいいか?」と尋ねられたので、西区役所福祉部の電話番号をご案内した。(76才、2人暮らし、担当:井手上、喜多山、岡)
- 再訪問…高齢者の一人暮らし。大倉山の住宅に当たった。希望の所だし友達も周囲に多く、喜んでいる。(77歳、一人暮らし、担当:藤原、木原、尾池)
- 再訪問…母は過呼吸症で祖母の所にいる。ストレスがたまり、それを発散できないようだ。アトピーが苦しい。"前とほとんど変わらない"ということだが、顔色は良く、調子良さそうです。ぽつぽつと話しをして下さるのですが、もともと大人しくやさしい性格なのでしょうね。仕事もすごく大変で、家庭のことも1人で背負っているみたいで本当に大変なのに、それを表に出してません。しんどいと思います。身近にグチを言える人や同年代の思い切り遊べる人がいればと思います。何より、もっと身体にやさしい仕事があればと思います。(担当者のコメント:彼が家のこと、仕事のことを19歳の若さで背負って頑張っているのに、僕はつくづく感心してしまいました。)(19歳、2人暮らし、担当:藤原、尾池、木原)
- 再訪問…年金は2人併せて85,000円(1ヶ月)。シルバーハイツに当選したが、月45,000円の家賃は大変。通常の家賃減免制度(収入によって4段階ある)があるので、その資料を渡す。長田区のシルバーハイツに移ったら、今の仕事(玉津の薬局アルバイト)は続けられないので仕事を探さなくては……。シルバー人材センターに登録しているが、ろくな仕事がないとのこと。高齢者職業紹介所のパンフを渡す。恒久住宅でゆっくり落ち着けると思ったが、自治会役員になるのでこれからが大変。29世帯が入居予定。サポーターは10人ほどいる。住宅に入居した人で5年後、家賃が通常に戻り最も安い30,200円を払うことが出来ない人も出てくるのではと…それが心配だと言われていた。(担当者のコメント:避難所でも世話役のようなことをされていて、その頃のお話をいろいろ伺う。自分でその気がなくても、いつの間にか世話役にされてしまうような人だと思った。引っ越してもまた来て欲しいと言われた。)(71歳、2人暮らし、担当:西畑(律)、林(和)、矢萩)
- 現在、腰痛で通院している。勤めていた市内の会社を辞めて無職。(担当者のコメント:前年の支援シートを元にお話ししようとしましたが、他の団体(アンケートをとり、商品券500円を渡していたとのこと)と勘違いされたようで、"アンケート取りのボランティアなら何の助けにもならん"とお話を拒絶された。)(49歳男性、一人暮らし、担当:西畑(稔)、田中、矢田)
- 一昨年までは仕事をしていたが、昨年父・母・姉の3人が病気となり、その看病に追われた。両親は死去し、今は職を探しているがない。生活は今までの貯えで何とかやりくりしている。住宅を申し込んだが当たらず、困っている。姉が障害者となり、毎週病院に連れて行ってる状況なので、兵庫区の住宅を希望したがダメだった。1月16日の募集は、残った住宅に申し込む予定。だが今後の生活を考えると、大変になる。もっと利便を考えた住宅が欲しい。(51歳女性、一人暮らし、担当:西畑(稔)、田中、矢田)
- 一昨年、胃ガンの手術をした。1回目失敗したので、ほとんど間をおかず2回目の手術をした。退院後、調子が悪くなって救急車を呼んだこともある。手足にしびれが来る。同じ棟に兄と姉(心臓が悪い)がいるが、県営住宅(大倉山)に当たり4月には引っ越すという。兄・姉には今まで食事や買い物などいろいろ世話になっているので、1人になったら不安だ。電話もないので、民生委員に相談しようと思っている。(62歳男性、一人暮らし、担当:西畑(律)林(和)、矢萩)
- 再訪問…夫:透析を受けている。左足が不自由。障害者1級。妻:右半身と手足がしびれる。近所のボランティアの方が4次募集を申し込んでくれると用紙を持っていったまま応答なし。ご主人は週3回、午前8時から夕方まで透析を受けに通院している。奥さんも同じく腎臓が悪く、一日長い時間寝込んでいる状態が多い。週2回ボランティアの手を借りて通院(兵庫区)している。日常の炊事は出来ず、ご飯以外はヘルパー(週1回)に頼んだ出来たおかずを食べる生活をしている。ご主人が透析の日は、長い時間いないので寝たきりの奥さんにとっては待っている間、大変淋しいと訴えておられた。2人には子供さんがいない。近所のボランティアがケアライン119を付けるべく区役所に行って来てくれたが、未だに付く見通しがないし、何とも言って来ない。新しい住宅は兵庫区のシルバーハイツに当たった。また時々訪問して話を聞いて欲しいとのこと。(75歳、2人暮らし、担当:西畑(稔)、田中、矢田)
1月17日
- 震災後、大阪の妹の所、そして弟の所へと住まわせてもらったが、気を遣うので去年3月仮設に移って来た。今回公営住宅に当たり、5月には引っ越す予定です。(担当者のコメント:2時間の間とても良くお話しされて楽しそうでした。また今までの人生経験や健康のことなど、いろんなお話を年代の違う人(ペアを組んだ人も含め)と出来、私自身も勉強になりました。(70代女性、一人暮らし、担当:清重(智)、北浦、近藤)
- 9年前から夫は、毎年のように手術している(腸の病気)。今も2週間に1回通院しているが、ここから労災病院(西宮)までは遠すぎる。私は耳が遠い。障害2級で補聴器はあるが、風邪を引くと聞こえにくくなる。そんな時は、かかりつけの医者(灘)へ通うのが辛い。灘には帰られへん。申し込んでも申し込んでも当たらへん。よそからも便利やからと申し込まれては、はみ出してしまう。今回はあきらめ、北落合(名谷)に申し込んだ所、やっと仮当選になった。1月29日に審査があるようだ。「生きとって良かった」。亡くなった人は気の毒やったし……。もし火が出てたら生きてなかった(3時間生き埋めになっていた)。ここでも孤独死に近いケースはあったし……。命は粗末にでけんわ。仏様に「まだ来るな」って言われたような気がする。(67歳、2人暮らし、担当:山戸、猪上、長船)
- 被害の少ない地区だったから、最初は一部損壊としか認めてくれず、大変だった。古い壊れかけた家で2年間頑張ったけど、地震の後どんどんひどくなってきた。ようやく半壊と認められ仮設に移れた。ここに入れてもらってるだけで、もう言うことないです。住宅に当選し、2月に引っ越す予定です。買い物が近くなるから(足が悪い)、楽になると思う。(74歳、2人暮らし、担当:猪上、長船、山戸)
- 長田区の市営住宅に当たり、ほっとしている様子でした。現在年金暮らし。明るいおじいちゃんで特に問題はないとのことだが、喘息持ちと酒の量が多いのが気になる。夜はいつも酒を飲んでいるとのこと。淋しくて酒で気を紛らわしている様子でした。(72歳男性、一人暮らし、担当:多谷、祝、十河)
- 事前予告チラシで1日乗車券のことが載っていたので、役立った。家族5人、朝から車で長田の方に行く。主人と私は仕事、子供3人は学校へ。帰りはバラバラになる。公営住宅は主人の仕事や子供の通学のこともあり、長田近辺を申し込んだが、全て外れた。追加募集の所は、みんな遠い所ばかり。公営住宅を建てても、交通の便のことは考えていないのでは?。主人の防水工事の仕事が減っている。昨年の夏ぐらいから給料は半分以下になった。今は家賃がただだけど……現状は家賃が払えない経済状態である。半年間避難所暮らしをしたが、大人のマナーの悪さなどいろいろと子供達にもいい勉強になったのでは……。(44歳、5人暮らし、担当:井手上、津田、矢萩)
- 民謡が好きで、三味線を練習している。昨年は民謡で優勝カップを頂いたとのことなので、歌ってもらいました。お返しに三味線を弾きながら沖縄民謡を歌った。また故郷(山形)の人も見てくれるから、NHKに出たいとのこと。近いうちに実現できればいいなーと言われていた。おばあさんと呼ばれるのが一番嫌であるとのこと。そして坂道や階段が辛いので、公営住宅(板宿)に1日でも早く当たりたいとのお話でした。(担当者のコメント:コーヒーを頂きながら、長時間話し込みました。4人で歌を唄って楽しい時間を持つことが出来、「本当にありがとう」と言われていた。(84歳女性、一人暮らし、担当:藤原、木原、小波本)
- 父が心臓の病気で大変である。今回、住宅が当たらなかったので泣きたくなった。週1回の病院通いがあるため、早く住宅が当たって欲しい。玄米の説明書を渡したところ、非常に喜んでおられた。(71歳、2人暮らし、担当:藤原、小波本)
- どの家の方に伺っても、自治会が頑張ってくれてるというお話で、精神的にも割と安定しているように見受けられる。だが「仮設の雰囲気がこの3年で、目に見えて重苦しくなってきているのが分かる。毎日帰ってくるのが嫌になる。人がますますいなくなって、今後どうなるんでしょうか?。50代の僕(あちこち体にガタが来てはいるが)が当たって、60代と70代の隣の人がそれぞれ当たっていない。話しかけるのも、少し気が引けます」という話しを伺いました。(50代男性、一人暮らし、担当:尾上、杉谷、寺野)
- 希望が灘と中央区なので外れてばかり。でも灘区の病院に通っているので、遠方では困る。近所では一人暮らしの者が多く落選しているが、未だに当選基準が分からないとのことでした。「住宅申込案内」が届いていたが、前回より説明不足です。私達3人で読んで説明しました。説明会は1月26日。民生や保健婦の訪問はあるが、皆短時間で帰ってしまうとのこと。(80歳女性、一人暮らし、担当:赤西、小田、西野)
- 二人とも健康状態が悪く、病院に通っております。3年が経ち、これ以上皆様(ボランティア)に頼って、甘えていいのでしょうか?。月日は駆け足で過ぎました。日に日になぜか心が重くなります。でも頑張らなければと思います。これからは自分の足で少しずつでも歩いてゆかねばならないのです。体がだんだん弱って心細いです。自分の足で歩くにしても……。またすぐグチになりました。ごめんなさい。元気を出して、明日の明るい太陽を信じて生きていきます。今日は震災の日で、ラジオを聴いていて涙が出た。(担当者のコメント:公営住宅は当たり、11月引っ越すとのこと)(66歳、2人暮らし、本人自筆)
- 骨粗鬆症。腰痛もひどい。膠原病の時にステロイド剤を使ったのが原因で、骨がもろくなってしまった。公営住宅は4回とも落選した。「バチ当たっても家は当たらんわー」。家が当たって欲しいと思うものの、隣同士の顔も知らない公営に移るのはとても不安。自分は読み書きが全く出来ないので、誰かに助けてもらわないと生活できない。辺鄙なところに行くぐらいなら、あの世に行くまでここで暮らしたい。(担当者のコメント:明るい方で、近所の人気者という感じでした。毎日同じ仮設内の方と夜間中学に通い、日本語や体育などいろんな勉強をされているそうです。朝鮮が故郷なので、神戸には知り合いが一人もいなくて、淋しいといっておられた。「今晩、別に用事ないし、もう死んでもいいねん」と笑いながら言われた言葉が忘れられません。笑うに笑えませんでした。)(70代男性、一人暮らし、担当:小山、藤丸、岡本)
- 肺気腫で通院中。足・腰が悪くなり、タクシー代がかかり、生活費に困窮しています。公的支援の実現を1日も早く願っている被災者の一人です。今後もおそらく仮設での死亡者はあるでしょう。(71歳男性、一人暮らし、担当:尾上、寺野)
- もと住んでいた中央区の公営住宅に5倍以上の倍率という、大変な抽選に当たられ、嬉しそうでした。移転は6月で、もうムカデや虫にびくつくことのない生活に入れるのが嬉しいと。しかし、当たらなかった人のことを思うと手放しで喜べないと言われていた。湿度の高いこの仮設での生活はもう限界です。みんな体を悪くしていますとのこと。(70代、2人暮らし、担当:縣、杉谷)
- いつもいつも心に掛けていただき有り難うございます。被災3年を迎え、今朝も何事もなく、無事であることを感謝いたします。仮設住宅…とても良い所です。でも淋しいことの方が多く、心の病の方も浮き沈みでしたが、やっと住宅が当たり、そのせいか一寸元気になりました。ここに来てから、2週間に1回訪問していただいたボランティアの方々にお礼申し上げます。(69歳、2人暮らし、本人自筆)
- 祖母(60歳)…公営住宅が当たって、嬉しくて涙が出た。見に行ったけど、これからきれいな街になるんやろうなぁと思うとワクワクする。母(30代)…嬉しさより、不安の方が大きい。何もない所でほんまにこれから開けるんやろうか?働く所はあるんやろうか?子供の中学まで近いんやろうか?……etc。考え出したらキリがない。とにかく不安。毎日2人の気持ちのズレからケンカ!。けど仲良さそうな親子でした。(60代、3人暮らし、担当:小山、藤丸、岡本)
- 昔、夫が病死した時に、姑に子供達を連れて行かれてから、ずっと一人ぼっちで暮らしてきた。震災後、あまりにも不憫に思った知り合いが息子を捜してくれ、何十年かぶりに会うことが出来た。ほんまに嬉しかった。仮設にいても、身内は訪ねて来ない。それが一番淋しいし、辛い。だからこうやってボランティアさんと話できるのが、本当に嬉しい。また顔を見せてね。(?歳女性、一人暮らし、担当:小山、藤丸、岡本)
- 引っ越しの件で、周囲の話を聞いているとトラブル(ヤクザのような人がやっていたりする)があり不安。信頼出来る所にお願いしたい(市民版引っ越しプロジェクトの資料を渡す)。(83歳女性、一人暮らし、担当:井手上、矢萩)
- ガラスの隙間から雨が入ってくる。仮設内に大工さんみたいな人がいて、布団を干すために乗る台を作ってくれたので、背の低い私にはとても有り難かった。却って街の人の方が冷たい気がする。(?歳女性、一人暮らし、担当:田花、矢田、青木)
- 心臓病で月2回長田に通院しているが、95年通院途中で倒れ、救急車で入院したため、現在は車で送迎してもらっている。発作が怖いので余り外へ出ないが、夕方毎日夫と30分ほど散歩する。食事の用意以外は、夫が全部やってくれている(夫も肝臓病と糖尿病であるが)。不便な所だが、バイクがあるので買い物には不自由してない。ふれあいセンターには行かないが、2、3日姿を見ないと裏口から「どないやー」と声をかけてくれる。玉津の空き家に当選した。いつ移れるのか分からないが、9階建てでエレベーターが付いており、家賃減免(5年)がなくなったときの正規家賃が安いということで選んだ。2人の年金は合わせて月15万円だが、それで足らず、この3年で60万円ほど貯金を使った。今日はテレビで震災のことばかりやっていたが、2時間もするといろいろ思い出して辛いので、テレビを切った。ついでに戦争のことまで思い出して、涙が止まらなかった。(72歳、2人暮らし、担当:小野、合内、盛本)
- 公営住宅は今回も外れた。もと住んでいた長田をずっと申し込んでいる。この頃体の具合が悪いので不安だ。7年前に主人は亡くなり、一人暮らしをしている。地震の時に折れた腕の骨が、寒くなると痛む。(80歳女性、一人暮らし、担当:永安、山本、阪本)
- 震災前に大阪から引っ越して事故に遭い、その後すぐ被災した。その後遺症か?足や脊椎に電気が走る。もう医者には行きたくない。落ち込んでいるときは、娘と話すのも嫌になる(本来明るい方のようだが、この時は涙を浮かべられていた)。いたずら電話や洗濯機のコードを切られたりする。(?歳、2人暮らし、担当:原、西川、大窪)
- 最近声が出なくなったが、住宅が当たって"ほっと"したのか、出るようになった。これからは人のために何かすることを考えて、積極的に生きることにする。(担当者のコメント:これから文通しあうことになりました。お話伺い冥利というか、感動の30分でした。)(70歳女性、一人暮らし、担当:縣、杉谷)
1月24日
- 住宅は落選とのこと。「まあ、何とかなるようにしかならない」と少し投げやりな感じだった。前回(96年9月)もお話し出来なかったようで、ましてや身体の方も病気がち、外との交流の様子も分からない。特別に暗い風には見えなかったが、これから先、少ない戸数で長期間どうしたものかと思う。ここの仮設には、コープのボランティアが来るとのことなので、そちらと接触があれば、少しは安心だが。(60代女性、一人暮らし、担当:初宿、藤岡、盛本)
- 高血圧、心臓病である。市やその他のアンケートにいろいろ書いたが、何もしてくれない。公的援助もどうなっているのか?。ここは少人数で、大きな仮設に比べて何もしてくれない。イベント・情報等も全くない。市は「三宮か西神中央に行け」と言うが、行くのにどれだけお金がかかるか、知ってるのか!。光熱費を削らないと生活していけない。風邪を引いても医療費が高くて行けない。自治会を作って欲しかった。今頃になって市は、空き家を集会場にしろと言ってきているが、今さら何を言ってるんだという感じ。公営住宅は外れた。もうほとんどの人が転居先も決まっているので不安。(65歳、2人暮らし、担当:金平、大村、立花)
- 足が悪く、今は無職。春から仕事を始めたい。妻と数年前離婚。一人暮らしを楽しんでいると言っておられたが、実際は寂しそうでした。魚釣りが趣味で料理は得意と。5月頃、元の場所に戻れるとのこと。ぜひ遊びに来てくれと言われたので「飲みに行く」約束をした。(59歳男性、一人暮らし、担当:金平、大村、立花)
- 公営住宅(兵庫区)に当たったが、家賃や階段の上がり降り(主人の体が悪いため)など不安なことが多く、素直に喜べない(10月に引っ越し予定)。私が1日働いても、女だから大した額にならず、これからの生活に不安を感じる。その上、主人と私で医療費が月7,000〜8,000円かかってしまう。(62歳、2人暮らし、担当:金平、大村、立花)
- 今頃なぜ訪ねてきたのかと聞かれたので、西区の全部の仮設を順番に回っており、また毎週集まれる人間が少ないので1年半ぶりになりましたと伝えた。ここに来ていたボランティアはカーボラを頼むと報酬として品物を受け取ったり、子供が帰ってくるからと途中で帰ったりと、心構えの出来ていない人が見受けられた。心のケアを出来るような人はおらず、却って逆撫でするようなことを言う人がいた。民生委員も「仮設の住民は甘えている」「自分も苦労して家を建てて、ここまで来たのだ」など人を見下すような言葉遣いが多かった。またコソコソと物を渡したり、上手したりする人には便宜を図っていたとのこと。彼女自身、何度も首をくくって死のうと思ったり、手首を剃刀で切ろうとしたことかと……(犬が飛びかかったので、我に返った)。この仮設はお年寄りが多く、動ける人は自分しかいないので、そのお世話で忙しくしている間だけ、嫌なことは忘れていられたとのこと。自分は、3月末で引っ越すが、残りはお年寄りの2世帯となる。おそらく身内の所へ移られ、ここには誰も残らないのではとのことでした。(担当者のコメント:しっかりした応対だが、時々涙ぐまれる所もあった。丁寧ではあるが「あんた達、今更何をしに来たのか」という気持ちが伺えた。いつ反対の立場になるかもしれないので、人に説教じみたことや自分を褒めたり、人を見下したようなことは、絶対言わないようにしようととても思いました。)(59歳、2人暮らし、担当:祝、大野、田中)
- 被災する前に背骨を折って、体が悪い(一見元気そうだが)。仮設に入ってから、左腕を骨折。近くの病院に通うが応対が良くない。娘2人を嫁に出し、ようやく左うちわと…と思っていたら、震災で家が潰れ、さらに火事で丸焼け。アルバムまでも焼けてしまい、思い出がみんなパーになってしまったと言われていた。酒の臭いがかなりしたが、次いつ訪問してくれるのか?と一言。ボランティアに頼むことはないが、話し相手が必要と……。(66歳男性、一人暮らし、担当:赤西、田中、児玉)
- ここに来るボランティアは、自分達だけ(仮設の人間には話しかけない)で喋り、物を適当に配る。それ以外はしない。自分達の汚したトイレの掃除など一切しない。震災当時、一生懸命頑張ったボランティアとえらい違いなので断った。ポートアイランド仮設では、メロンを配ったり餅つきをしたりと…いろいろあるようだが、ここではない。そんな報道と仮設は家賃がただということで"めぐまれている"と言われる。ましてや「ここではなぜそういうことがないの」とお年寄りが尋ねる。あんな報道、迷惑だ。ここでも私達のように安月給の上に、交通費が月4万円かかっても生活している人間と荷物置き場にしている人の違いがある。市はそのことをよく考えて欲しい。「本当のこと(仮設の中の…)は、そこに住んでいる人間しか知らない」(ふれあいセンターにて、担当:長船、小笠原、加藤(隆)、若菜)
- 分譲マンション全壊。再建費用を思うと……。会社(自営・建築)も潰れ、事務所も道具も潰れ、従業員も亡くなった。残ったのは借金だけ。希望は薄いから子供(兵庫区)の所に帰りたい。早よ現金をくれたらみんな自活して、ここなんか出るわ。ましてや仮設に入らなくても頑張れたのに!。それにしても神戸電鉄は高い。乗る度に腹が立つ。この仮設も3月にはほとんどの人が出る。私達も補欠当選1番だが……?。2月に当選者の辞退が分かる。前も同じようなケースで入れなかった。ここも永久に居られへんし、早よ落ち着きたい。でも変なところに住むんだったら、ここに居た方がいい。(65歳、2人暮らし、担当:長船、小笠原、加藤(隆))
- 公営住宅は、この前やっと当たって仮当選。でも当たっても家賃を払うメドが立たない。年寄りでも若者でもない。一番きつい年齢だ。職安に行っても仕事がないし……。燃料屋(灯油)の仕事だったが、家が壊れ得意先も失った。免許がないから、今は掃除の仕事しかない。その仕事も働ける日数が少ないので、今までの半分くらいしか給料をもらえない。(50歳、?人暮らし、担当:長船、小笠原、加藤(隆))
- 糖尿病と心臓弁膜症。現在入院先の先生が2週間に一度、往診に来てくれるので大分良くなった。入居して1年経つが、電話がないので福祉にお願いして欲しいとのことであった(県営住宅に3月引っ越し予定)。(担当者のコメント:「声を聞けるだけでも元気になれるのに…」と言っておられたのを聞いて、私達が普段何気なく使っている「電話」の大切さを痛感した。)(84歳女性、一人暮らし、担当:西畑(稔)、岡本)
- 去年、心臓と肺に水が溜まり、4〜6月まで2ヶ月入院していた。若い時に妻を亡くし、一人住まいが長いのでこの生活に不満はない。生活保護を受けているが、日常の買い物は足が悪いので、行きも帰りもタクシーを利用しているとのこと。部屋の片付けも余り出来ていない様子。生活費のことも考え、ホームヘルパー(買い物・掃除など)を利用してはどうかと勧めてみた(週ボラの資料を見せて説明した)。住宅は明石に当選。(担当者のコメント:「人に迷惑をかけとうない。自分の気の持ちよう一つや」と言っておられたのが印象的だった。また「言うてもしゃあない。その場限りの人が多いから」と……。もっと定期的に支えられるボランティアの必要性を感じます。)(83歳男性、一人暮らし、担当:西畑(稔)、岡本)
- 最近、病院から老人の姿がめっきり減っている。これは病人が減ったのではなく、医療費が高くなったため来れない人が増えているということだ!。また最後の一人が出るまで、ふれあいセンターは開けておくべきだ。どこか一ヶ所、皆が集まって話が出来る場所があるのは大切なこと。(56歳男性、一人暮らし、担当:亀井、浦口、佐沢)
- 体の具合が悪い。リウマチ・ヘルニア。だから仕事にも行けないし、お金も使い果たしてしまった。これから先、どうして生活していくか悩んでいます。だから住宅も申し込んでいません。(60歳男性、?人暮らし、本人自筆)
- 我が身、己の家庭のこと(妻:震災直後より、精神に異常をきたす。2級認定)は、何としても切り抜けるが、この仮設を去った後とどまる老弱者を思うと後ろ髪を引かれる。1.ゴミ捨て場まで5回も休まねばたどり着けない方。2.自分でガスも使えず、1人で風呂にも入れぬ方。3.よちよち歩きの子にも負ける方。4.手押車を…それに寄り添い、身を預けなければ歩けぬ方。5.コップの水もろくに持てぬ方。その他諸々の生活弱者…身障者…三年も経って寒い仮設に座り、倒れる者に金利で食うて居る者は一人もないけどね。『春遠き仮設の庭に霜枯れし人を涙で温めてをり』あれから三年。この仮設からも5人の方を失いました。『衰老更に進む』『神々の与えし試練を耐える日も明日すり切れるか其を恐れをり』(59歳、2人暮らし、本人自筆)
- 今、仮設に残っている人は高齢の人が多い。けれどふれあいセンターで炊き出しでもあったら皆(年寄りでも)行ってるで。話もするし交流はある。今日も(週ボラの)チラシが入っていたので病院から早く帰ってきた。一人で家の中に居っても笑うこともないから、こうしてきてもらって嬉しいよと言って下さった。長田に行ってからホームヘルパーをということで、長田の問い合わせの電話番号を確認して、マーカーを引いてきた。(70歳女性、一人暮らし、担当:寺野、中屋敷、小田)
- 夫:第一級身体障害(下半身が動かない)。妻:アカラシア(食道の神経的な病)。毎週火曜日に訪問看護に来てくれるが、坂・階段が多いので、足・腰がかなりしんどい。(73歳、2人暮らし、担当:武内、合内、藤丸)
- 仮設に入って、早くも3年を迎えようとしています。一体いつになったら恒久住宅に転居し、本当の意味での復興が得られるのかと不安です。それに被災者の中に出てきた復興の格差、そして取り残されていく不安。それらのことについて行政の然るべき説明・処置もなく、現在も仮設に住んでいる人は、誰の目から見ても皆弱者ばかりです。自力ではこの仮設から出ることの出来ない人達ばかりです。国は1日も早い公的支援をするべきです。銀行や住専に税金は使えても、神戸で何千人が死に、そして何十万人の住民が困っていても平気なのでしょうか?。被災者は全員、公的支援反対の議員に絶対に投票すべきではありません。(49歳男性、一人暮らし、本人自筆)
- 猫なんて近所の人がみんな捨ててゆく。仮設の人が飼ってくれると思うてんのやろ。飼ってる訳ではないが…かわいそうやないか(と餌をやる)。糖尿病で入院する予定だったが、病院が満員で入れない。倦怠感があって何もしたくない。ここへ来て6回入院している。福祉を受けている。そやないと干上がってしまう。新しい住宅が決まったら仕事が出来るだろうと思う。今まで仮設ということで2回断られた。こんなんで、自力で仮設を出られる人なんていない。わしらみたいな人間と年寄りは、どうにも出来ない。酒飲む人だったらきっと孤独死している。西区の職員は冷たい。だから東京の議員なんか分かる訳がない。東京で地震が起こらん限り。誰か国会の前で割腹自殺したら分かるんやろうか?。冬はエアコンをかけても18度くらいしか上がらない。朝、部屋の中でお茶が凍っていたこともあった。夏はクーラーをかけても42度になることがある。神戸市は年寄りが死ぬのを待っているようなもんや。わしらは抵抗力があるからええけど、またこの冬、たくさん死ぬのやろな。(49歳男性、一人暮らし、担当:加藤(純)、矢萩)
- 公営住宅未だに当たらず。頸椎損傷。腰が痛む。洗濯機が壊れた。新品買うのにも値段高いし……。公園で遊ぶ子供がいたずらをする。ゴミ箱代わりにお菓子やその屑を捨てていく。近所付き合いも少なく、一人寂しい日々が続いている。(50歳男性、一人暮らし、担当:亀井、浦口、佐沢)
1月31日
- 主人が最近ボケ始めた。元気で食欲もあり、晩酌も欠かさない。でも、紙おむつ代(主人)がかかるので大変(昼用90円×2個、夜用200円×2個で1日約500円)。公営住宅は、灘区を申し込んだが落選。脇浜(埋立地)の公営を「5年もすれば住みやすくなる」と勧められているが、この年で5年も不便な所では……。みんなが住めるだけの(抽選しなくても)公営住宅を建ててから、仮設から出て行けと言うべきだ。(94歳、2人暮らし、担当:黒田、中村、佐竹、寺野)
- 住宅の申込はしなかった。出て行く時が来るまで、居ればいいという感じ。食べ物で健康に良いと言われる物は、何でも試している。今、一番必要なのが野菜。近くのスーパー(買い物できるのはそこしかない)は高く、新鮮な物が売っていない。形が悪くてもいいから、新鮮な物を欲しい。周りの人も皆同じ意見だ。一度業者に売りに来て欲しいと頼んだことがあるが、断られた。(76歳女性、一人暮らし、担当:早田、日高、亀井)
- 10人の子供を産んだが、夫を45歳で亡くし、その後家政婦の仕事で子供を育て上げた。現在末っ子(男)と同居。彼(41歳)は失業中。なかなか仕事が見つからず、今はアルバイトをしているとの事。持病は高血圧・心臓疾患。今は小康状態。公営住宅は外れ、最近子供からの送金もない。年金22,000円(1ヶ月)で生活しているので、公営に当たっても、家賃を払って生活するのは難しいだろうと言われていた。収入が余りにも少ないので生活保護を勧めてみたが、国のやっかいにはなりたくない……と。また子供も多いし、仕送りもあるし(?)と言われていた(だが同居の息子さんが失業中なので心配)。隣室の夫婦の素行の悪さだけは語るまいと心に決めていたが……。「布団を貸し、食べ物を上げても礼はなく、昨年10月に死亡した夫の方は、昼夜問わず窓を叩いてせびった」と……問わず語りに話すことで、少し落ち着いた様子だった。(担当者のコメント:一見元気そうに見えるが、諦めているような感じを受けた。また足・腰は丈夫と言うが、今後の体調が心配される。)(82歳、2人暮らし、担当:田中(康)、青山、杉谷)
- 独り暮らしだが、皆さん(仮設の方達が)良くして下さるので、有り難いと思う。恒久住宅については、子供に任せているからどうなるか、今は分からない。被災で色々気になるが、致し方ないと思う。今も手編み仕事は毎日やっている。(担当者のコメント:素晴らしい作品がたくさんあった。)(92歳女性、一人暮らし、担当:岩崎(佐)、藤井、白岩)
- 長田にいるときから須磨の病院に通っていた。ここからは西神中央までバス(20分)に乗り、そして地下鉄(20分)に乗って板宿まで行く。そこから足が悪いため、往復タクシーを使うが、かなりの金額がかかる。助けて欲しい。また、少しの貯えもあちこちの病院に通うので、今では半分以下になってしまい心細い。これから先の事が心配です。何卒よろしくお願いします。県営住宅に当選したが、いつ入居出来るのか通知がありません。(71歳、2人暮らし、本人自筆)
- 半身不随、腰悪し。視力も悪く、物書きも出来ない(ボーッとしか見えない)。しかし、医者には行かず(行けないのか?)。かつて息子と2人で暮らしていたが、息子は仕事の関係で出て行った。時々垂水にいる娘が来て、買い物など手伝ってくれる。隣近所の方に手伝ってもらうこともあり、「皆に感謝しております」。近所が空き家だらけになってしまい寂しい。(79歳女性、一人暮らし、担当:赤西、岡部、粟津)
- 現在職場に寝泊まりすることが多く、仮設にはほとんど帰ってこない(通勤に不便なため)。3月には北区の公営住宅に移る予定だが、また通勤に困るとの事。朝早く出勤し、帰りが遅いので近所付き合いは全くなし。(50歳、2人暮らし、担当:大村、西川)
- 仮設の世話役をしているが、3月頃公営住宅に移るのでその後の仮設が気になる。健康管理に毎日ニンニクを食べ、趣味のマウンテンバイクに2時間以上乗っている。震災時、下着を揃えて寝るように、子供の時から躾されていたので慌てなかった。防災とは、常時準備するより(しておく事は大事だが)平日の行いが大切である。(67歳、2人暮らし、担当:岩崎(佐)、藤井、白岩)
- 背骨が潰れている。震災前、整体師(?)に「治してやる」と言われ治療を受けたが、逆に内出血を起こしてしまった。その影響か、手が震える。だが足は丈夫。昔スケートや卓球をしておりスポーツ万能だった。今でも階段を上がるときは手すり伝いだが、息子よりも速いと自慢されていた。奥さんは大きなケガをされながら、元気で良く話をする人だった。「若い人からも勉強することがある」と積極的な姿勢があり、「主人の悪口を言うのがストレス解消になる」と言われていたが、50年間一度もケンカしたことがないとのお話。家にネズミが走り回っていても「目がかわいいねん。餌をやっている」と寛容。炊事・洗濯は息子さん達がしてくれるとの事。「子供は皆優しい、いい子や」と幸せそうだった。(75歳、4人暮らし、担当:北岸、矢萩)
- かつて住んでいた家が、区画整理地区になっている。隣の家を貸していたが(酒屋として)、その人が震災後山口県に行ったきり帰って来ず、解体できないでいる。今回市営住宅に当選したが「解体証明証」がないという事とで入居する資格を失った。夫は仮設入居後、神経を冒され酒の量が増えた。前歯が一度に数本抜けた時もあった。(担当者のコメント:「とにかく上がって話を聞いてくれるだけで有り難い」と言って、お二人とも涙を流しておられた。)(72歳、2人暮らし、担当:赤西、岡部、粟津)
- 公営住宅はまだ当たっていない。「だんだん疲れてきた。自殺しようと思ったことがある。しかし、息子や孫がいるので……」と。ただ、息子(中学生)さんの話になると笑顔がこぼれた。家族が心の支えになっているようだ。息子さんは鷹取中学校まで通っている(かなり時間がかかるが)、朝は自分でお弁当を詰めて学校に行っている。何かと息子が自分でしてくれるので助かる。(50歳、3人暮らし、担当:阪本、赤松、渡辺)
- 悩みや不安はつきないが、何よりも困っていることは、ペットのこと。震災前から10年間も一緒に過ごしてきた犬だけに、公営住宅に連れていけないのが本当に辛い。近所の人はこの辺に置いていったら?と言うが、それもしたくない。中型犬だが、何とかならないだろうか?。(担当者のコメント:ペットの問題はかなり深刻だと思う。震災を乗り越え、避難所生活そして仮設での生活を共にしてきた犬や猫は、彼らにとって家族と同じ、いやそれ以上の存在だ。いつも心を支え続けてくれたのに。保健所に連れて行っても殺されるだけだし、里親制度もパンク状態だし……ということで、仮設の周りに置き去りにしていく人々も増えているようだ。桜ヶ丘公園にも捨て犬がたくさんいるらしい。私も個人的に犬を預かってくれる人を探してみますが、皆さんも何か情報があったらよろしくお願いします。)(46歳、2人暮らし、担当:大野、大内田、岡本)
- この前も救急車で運ばれた。今は散歩に行ったり、食事に気をつけたりしながら家で療養中。また近所同士互いに声を掛け合っているので不安はない。今日は私達が来るということで、わざわざ待っていて下さいました。(59歳男性、一人暮らし、担当:大野、大内田、岡本)
- 公営住宅の希望を板宿にしているが、なかなか当たらずとても辛い。今も週に一度、遊びに帰っている。昔の友達も大変優しく、娘も住んでいるので、早く板宿に帰りたい。(76歳女性、一人暮らし、担当:大井、木下、浦口)
- 今は何も言うことがない。県営住宅にやっと当たって嬉しい。自分は仕事があるから良いが、仕事のない人は大変だと思う。早く他の人も住宅に当たって欲しい。仮設はあくまで仮設で寒い。寒い家でじっとして居れない。お年寄りの方は大変だと思う。(40代男性、一人暮らし、担当:小波本、石岡、井手上)