10月2日
[復興住宅]
- 震災前から体調が悪い。こちらへ来て病院を変えたが、先生が何も言ってくれなかった…。今は近所にあるクリニック希望へ通院し、安心している。ドアを開けておくと、インターホンも鳴らさずに、セールスマンが勝手に入ってくるので困る。(73歳男性、一人暮らし、担当:土屋、福本)
- 94年9月に右足を手術で切断、12月に退院しすぐに被災する。通院にタクシーを使うが…公営の敷地内へ入れないので、乗車する時が大変。雨の日はずぶぬれになる。また車椅子で乗車できるバスは乗り降りに時間がかかり、トイレに行くのに不便だ。施設によっては、トイレが使いづらい所もある。先日、関東に住む弟が亡くなり、葬儀へ行こうとした。しかし、電車の乗り換えや乗車中のトイレなどを考えると、不便で周囲に迷惑を掛ける事を思い、断念。小用の時、右手が不自由なので、チャックの上げ下ろしが不便。自分の体が不自由になって、両手が必要と初めて気がついた。地下鉄のエレベーターの位置やJRの乗り換え等を知りたい。〈市交通局と地下鉄管区の電話番号をお伝えした〉。(72歳、2人暮らし、担当:横田、矢萩)
- 9階からの眺めも良く、散歩に近くの公園へ行く。今は高層ビルなので、都会に住んでいる感じがある。(66歳、2人暮らし、担当:矢野、小波本)
- こんな家に住めて感謝している。南向きの家だし、夏も太陽の光が射し込まない。エレベーターに乗っていると、若い人が代わりに荷物を持ってくれたり親切にしてくれる。娘がよく訪ねてくれるし、ひ孫が可愛くて…。友人もいるし、今の生活はすごく楽しい。〈ご自分で作られたビーズの鶴や人形を頂く。とてもかわいらしい〉。(78歳女性、一人暮らし、担当:矢野、白倉、井手上)
- 今年7月30日にようやくこちらへ引っ越す事ができた。三木に住む娘が毎週日曜日に訪ねてきてくれ、ここには友人もおり、寂しくない。今のところ体は健康なので、一人でもう少し頑張ろうと思う。自分のペースで生活できる…これが長生きの秘訣だろう。戦争の時も大変だったけど、震災の記憶はやはり重い…。〈時間がなく話も途中になってしまい、また是非伺いたいです〉。(85歳女性、一人暮らし、担当:白倉)
- 今まで電動車椅子(右手・右足が不自由)を使っていたが、最近近所の人から杖をもらい、歩く練習を始めた。杖をついて歩くのは難しく、左手で杖を持つが、踏み出した左脚と絡まってしまう。でもせっかくもらった物だし、周囲に教えてくれる人もいるので、練習します。ワープロを購入したので、各駅の車椅子マップを作ろうと思っている。画像を入れたいので、デジタルカメラ(CFカードタイプ)を欲しいが、5〜6万円するので手が出ない。(66歳男性、一人暮らし、担当:横田、矢萩)
[仮設住宅]
- 広い公園の中、たった一軒で暮らされ、「寂しい、怖い」と言われていた…。訪問すると転居されていたので…ホッと安心する。(88歳女性、一人暮らし、担当:小林(弘))
10月9日
[復興住宅]
- 震災当時、私が脳梗塞で倒れ入院したので、家族は全壊になった自宅兼工場に居らず助かった。私も奇跡的に助かったが、方向音痴になり…困っている。お風呂を点火した事を忘れ、4〜5時間わかしっぱなしにした事もある。家族は仕事に出掛けているので、日中は誰もおらず、暇で嫌!。回りはおばあさんばかりだし…。自治会費が高いので、民生とか受けている人には負担が大きいのでは?。(70歳、3人暮らし、担当:大河原、白倉)
- 自宅が全壊になり、一時は何もする気にならなかった。住宅ローンも払い終え、自分のものになった矢先だったので、よけい悔しかった。でも、ローンの途中で全壊になった人や戦争の時を思うと、震災などに負けていられない。妻は大の花好きで、友人や隣人によく配っている。私は心臓の手術を7年前にし、ペースメーカーを付けているので、外に余り出ない。でも顔色が良いので、障害1級には見えないようだ。父が警察官で厳しく教育を受けた。今はありがたく思っている。(72歳、2人暮らし、担当:堂本、小波本、井手上)
- 公的支援の運動に参加していたので、知り合いがたくさんいる。公的支援のような被災者にとって必要な政策提言があったら、みんなに呼びかけ運動をしていきたいと思う。チャリティーバザーやイベントを自治会と協力して、行って欲しい。(67歳男性、一人暮らし、担当:福本、柏木)
- 足・腰が悪く、心臓病と喘息も患っており、近所のクリニック希望へ通院している。公営に来てから、2回緊急ブザーを押した事がある。午前5時頃押した時、1時間経っても…誰も来ず、這って隣の部屋まで行き、電話で救急車を呼んだ。昼はLSAにつながるらしいが、夜間や早朝に駆けつけられないのでは、役に立たない。〈電話機へ延長コードを取り付ける事になり、5mを買ってきたが短かったので、来週10mに交換する予定〉。近くに妹がおり、10日毎に来てくれる。週1回のデイサービスは懐メロを歌ったり…食事をしたりと楽しい。またデイサービスで友達になった方と小物作り(飾り紐を5円玉・50円玉に巻き付け、鶴・亀を作る)もしている。あちこち悪いが気持は若く、元気です。(79歳女性、一人暮らし、担当:上野、矢萩)
[仮設住宅]
- 「今月中に転居予定です」と笑顔で言われていた。(31歳、7人暮らし、担当:金本、川口、矢野)
- テレビ・新聞等で…全仮設の移転先が決まったように報道されているが、移転先は未だ決まっていない。(60代女性、一人暮らし・58歳女性、一人暮らし)
- 12月中に自宅再建だが、市の方から…12月初めに一時待機するよう言われ、犬猫12匹を抱え…困っている。(66歳女性、一人暮らし、担当:金本、川口、矢野)
10月16日
[復興住宅]
- 足・腰が悪く、心臓病と喘息も患っている方。先週お約束した…電話機をベッドの枕元に持ってくる為、10mの延長コードを用意し、取り付ける作業を行う。ステップルで配線したが、少々不細工な仕上がりになってしまった。〈早朝…緊急ブザー(あんしんS)を押しても、誰も来てくれなかった件は、住宅供給公社営繕課へ確認すると、夜間は…各人が電話機に登録した方(親戚や子供)へ、呼び出しがかかるようになっており、説明書は入居時にお渡ししているとの事。NTTは有料ですが、設定に来てくれますと…。担当:若菜〉(79歳女性、一人暮らし、担当:岡田、矢萩)
- 年いっているが…健康は良好で、2人とも元気です。近くにお店を作って欲しい。道向こうの公園で、夏休み期間中ラジオ体操があって良かった。今はないので、また続けて欲しい。(?歳、2人暮らし、担当:露原、福本)
- 血圧が少し高いぐらいで、特に問題はなく元気です。西神には震災前に一度来たことがあり、こんな奥の方にも…結構賑やかないい所があるんだなと思った。西区の仮設は、周囲に警察・郵便局・スーパーがあり、不便はなかった。また畑で色々な作物を作り、野菜は買う必要がないくらいで…楽しかった。公営でも楽しく過ごしています。他の棟では、建物の向きによって日が射し込まなかったり、建て付けが悪くドアの隙間が大きい、風呂の排水がうまく流れない等と聞きます。(70歳女性、一人暮らし、担当:岡田、矢萩)
- 上の階に住んでいる方と仲が良く、その方と話をいっぱいして、ストレスを発散している。足が悪い為、駅近くにあるコープまで歩いて行くのが辛い。バスが欲しい…。仮設では隣がスーパーで、バス停もすぐ近くにあり、便利だった。換気扇の取り替えシートを売りにきた時は、引っかかってしまった。浄水器も来たけど、「月々1,000円で20年払い」と聞き、人見て物言いな〈笑〉と追い返した。(73歳女性、一人暮らし、担当:柏木、中澤)
- これから集会所であるカラオケに行く。歌うのが楽しみだ。北島三郎の「川」が十八番〈…と歌われた〉。以前はゲートボールもしていた。寒くなると足が痛む。(85歳、2人暮らし、担当:白岩、林田)
- 外出する時も、家にいる時もドアを開けっ放しにしている。寒い時だけは閉めるが…。別に盗られる物もない。〈9月に廊下で倒れていた所を発見され、2週間程入院していたと近所の方にお聞きし、訪問する〉。(70歳男性、一人暮らし、担当:露原、福本)
10月23日
[復興住宅]
- 左半身不随だが、外出するのが好きで、この前もしまなみ街道へ行って来た。人間いつ死ぬかわからないので、明日の事を考えてもしようがない。私は今日の事しか考えない。妻と冗談混じりのケンカをしながら、毎日楽しい生活を送っている。〈震災当時の体験をおもしろおかしく話して下さった。何でもプラスに考えられる姿勢は素晴らしく、見習いたいと思う〉。(70歳、2人暮らし、担当:矢萩、林田、山本(由))
- 仮設では、炊き出しをボランティアに何回もしてもらい、学生ボランティアも全国各地から来てくれ、とても感謝している。震災時、脊髄を圧迫され、郊外の病院に運ばれたが、当直医は内科医しかいなかった。交通事情が悪く、他の医師や看護婦はすぐ来れず、私や後から来たけが人の手当を十分に出来ず…大変だった。トルコや台湾も同じだったろうと…気の毒に思う。後遺症で足が悪く、その後リューマチも患い、天気の悪い日は節々が痛む。通院の時、タクシーを建物入口へ横付けできず(団地の外周に車止めがある)、車道まで歩かなければならない…足が痛む。また息子が時々来てくれるが、団地の周囲に外来者用の駐車場が無く、顔を見て…帰ってしまう。以前ここで、駐車禁止違反の罰金を取られた事があるので。(72歳、2人暮らし、担当:林田、矢萩)
- 仮設住宅では知り合いがいっぱい出来たのに、公営ではなかなか出来ない。買い物が不便。コープまで行くのが、とてもしんどい。(65歳以上女性、一人暮らし、担当:土屋、白岩)
- 震災時、母と兄の子が亡くなった。とても辛い。仮設から転居する際(去年11月)、近所に…移転先が決まらない88歳と86歳のお一人暮らしの方がいて、とても気になりその後何度か様子を見に行っていた。88歳の方は、今年9月まで転居先が決まらず、心配した。(68歳、2人暮らし、担当:土屋、白岩)
- 滋賀県の茗荷村のボランティアには、大変お世話になった。こちらへ来られるような事があれば、又お会いしたい。蛍光灯の豆球が切れてしまった。〈豆球の取り替えと蛍光灯カバーの洗浄を行ったところ、「今日は運が良かった」と言われ…喜ばれた〉。(60代女性、一人暮らし、担当:福本、赤西)
- 心臓病・糖尿病でかなりの食事制限をしている。果物・野菜は水分が多く、カリウムが含まれているので食べられない。人工透析を希望しているが、クレアチニンが8.0mg(男性基準値:0.8mg〜1.2mgのところ、現在7.3mg)にならないと受けられない。現在3カ所の病院に通っている。仮設の方が、住民同士に親近感があってよかった。今はまるで独房にいるようだ。(前回訪問の時、腎臓が悪化し…外に出る元気もないと言われていた。入院はされなかったようだ…)。(50歳男性、一人暮らし、担当:柏木、中澤、小川)
[一般公営の空き家募集入居者]
- 『ケアライン119』を設置しているが、時々ビーと警報音が鳴る。〈訪問する際、電話をかけたが「現在電話がつながらない状況になっています」とのアナウンスが流れており、お話を伺う迄わからなかった。消防署に電話すると、電池を交換するよう言われた〉。『ケアライン119』を設置時、何の説明も…取扱説明書ももらっていない。これでは、いざという時に困る。隣近所の付き合いもなく、一人でいるから…時々淋しくなる。(67歳男性、一人暮らし、担当:小林(弘)、赤西、福本)
10月30日
[復興住宅]
- 仮設にいた時は、ボランティアの皆さんに大変お世話になり…とても感謝しています。また久しぶりにお会いできて、感激です。しかもお花まで頂き…。最近は、自分で元気を出すようにと心掛けています。気がかりはかかりつけの病院が移転となり、通院が大変になるの事です。(67歳女性、一人暮らし、担当:鹿島、青木)
- 仮設で、よう4年も耐えたわ。人間…追い込まれたら、どこでも生きれるもんやね。有料老人ホームの見学にも行ったが、入居者に笑顔がなく…費用も高くつくので、ここへ入れて本当によかったと思う。入居から2ヶ月、周囲の街になれる為外出したり、いきがい塾(習字を習う)やボランティア講座へ、積極的に参加している。ビデオの録画予約をしたい。〈…と言われたので、その場で予約セットを行う。次回訪問の際は、わかりやすく説明を書いて渡す予定〉。(69歳女性、一人暮らし、担当:中野、赤西)
- 相変わらず足の具合が悪い。あまり動き回れない。〈顔色が悪く(白い)、腫れていた。体調が心配です〉。(70代女性、一人暮らし、担当:赤西、中野)
- 眼圧が上がり、緑内障になる恐れがあるので、目薬をさしている。14年前に人工股関節を入れる手術をしたが、長い距離は歩けず、運動不足でどうしても太ってしまう。その上、人工股関節は15年ぐらいしか持たない。もし手術をすれば、半年程入院しなければならず…大変だ。十数種類の薬を飲まなければならず、胃が荒れて…痛む。夜中に非常ベルを押しても、下の養護施設につながるので、安心だ。(69歳男性、一人暮らし、担当:鹿島、金本、青木)
- 震災から5年目を迎えようとしているのに…。世の中は不況やリストラで、年収や年金は上がらない。それなのに家賃の値上がりなんて止めて欲しい。だまされたような感じがする。また神戸空港の建設をするぐらいなら、被災地や中小企業を、きちんと支援して欲しい。近くにボートの発券場ができ、警備員がいつもたくさんいるので、犯罪が減り助かっています。(71歳男性、一人暮らし、担当:福本、長船)
[一般公営の空き家募集入居者]
- 一時待機の民間マンションを経て…7月下旬転居してきたが、床や柱は汚れ…部屋の中は異臭がしており、途方に暮れた。でも友達に手伝ってもらい、懸命に掃除をし何とかきれいになった。2ヶ月で2回の引っ越しはさすがに疲れ、しばらくは…娘の家で休養した。住民とはほとんど付き合いがない。JR線路に面している部屋では、電車の音(特に夜中のコンテナ車両は長く続く)がうるさいので、寝ない。もう一間は、窓を開けておくと、カーテンがすぐ真っ黒になる。でもいい所に住めたと思っている。リンパ腺が腫れる大病を患い、生死の境をさ迷った。今でも足がしびれたり、指先などにヘルペスが出ることがある。辛いことが多かったが、辛抱すればきっといいことがあると信じ、生きてきた。今が一番いい時だと思う。〈仮設におられた時よりお元気で、安心した〉。(62歳女性、一人暮らし、担当:石川、矢萩)
- いろいろな訪問者が多くて困っている。宗教勧誘・物売り等…。インターホンがないので、ドアを開けるしかない。のぞき窓も大きく(12cm×4cm位)、外から内がわかる。幹線道路沿線なので、暴走族が多く、騒音がひどい。日中でも、暴走車が走る。排気ガスがひどいので、夏…窓を開けておくと室内が黒くなる。あまり住み心地はよくない。また来て下さいね。〈のぞき窓の件は、マジックミラー方式か、のぞきレンズを付けられないか工夫する予定。電話機の前に、『自宅や住所』を表示すると、緊急時あわてずにすむので、お勧めする。包丁を2本研いでさしあげた。〉(72歳女性、一人暮らし、担当:吉野、藤尾、白岩)
- 元気だけれど、右目が見えなくなった。左目も悪いので、通院している。この辺は以前住んでいた事があり、知人も多いので助かる。また仮設からの知り合いもいるので、心強い。〈他の皆さんにもお会いしたいので、予告チラシを2枚お渡しし、他の方へも勧めて下さるよう依頼する。こたつの脚がぐらぐらしていたので、締めてさしあげたかった。冬季訪問時は、スパナ(口径13mm)か小型モンキー・六角レンチを持っていると便利だ。包丁を研いでさしあげる。〉(75歳女性、一人暮らし、担当:吉野、藤尾、白岩)