4月1日
[復興住宅]
- 震災で足を痛め、今も杖をつきながら…リハビリ中です。タクシーで、病院や買い物に行っています。身寄りはいませんが、人に頼らないようにしている。それでも出来ない事は、友人が手伝ってくれます。でも話し相手は欲しいから、今日は待っていました。又、いつでも来て下さい。(65歳以上女性、一人暮らし、担当:林、田植)
- 老人福祉も大事だが、店や企業が不況で、経営者は自殺に追い込まれるような時代だ。私達「神戸を楽しくする会」は、産業の内面から被災地復興に力を尽くしたいと思い、地元産品を通信販売する「ひょうごフェニックスセール」などを企画している(NPO関連の活動)。ここで棟の世話役として、自治会を立ち上げようと思っているが、難しい。入居しているのは被災者だけではないし、世代も若い人から年寄りまで様々、なかなかまとまらない…。あなた方のような震災ボランティアも、財政難で大変やろ。県や市も金がないし、企業の寄付金なども期待できない。『NPO宝くじ』みたいな事でもやらないと、金が集まらないのではと思う。〈…と私達の心配をして下さった〉。(60代男性、一人暮らし、担当:関藤、矢萩)
- 心臓が悪い。バスは国道2号まで(15分程‥普通の人が歩いて)行かなければ通っておらず、それも時刻表通り来ない。でも、ややこしい近所付き合いをしなくて済むところは、気に入っている。食事会に時々誘われるが、人と話すのは苦手だし、ガヤガヤしゃべりながら食べるのは嫌なので、行かない。弟や甥が近くに住んでいて、時々泊まりに来てくれる。〈『火事・救急ステッカー』をお渡しした。また近くを通るバスは、9月末頃開通するとの事なので、お知らせした〉。(70代女性、一人暮らし、担当:関藤、矢萩)
- 地方(じかた=日本舞踊の伴奏音楽を担当する人々)として三味線を弾いており、花柳流・藤間流の公演や歌舞伎の伴奏も務めている。この公営内でも、女の子が習いに来ているが、なかなか筋がいい。こういう仕事なので、人の出入りも多く、忙しくてボケる暇もないです。震災の時、家の下敷きになり腕が使えなくなると思ったが…大丈夫だった。仮設では、イベントがあると三味線を弾いてました。〈とても若々しく、お元気な方でした〉。(81歳女性、一人暮らし、担当:関藤、矢萩)
- 狭心症と網膜剥離の為、週2回タクシーで通院している。100m先にある小さなダイエーへ行くのにも、足が重い。家に閉じこもりがちで、ノイローゼになり、食欲がない。子供からも「絶対、閉じこもったらアカン」と言われてる…。人間関係が、震災でバラバラになった。今日は、話す事で発散になりました。〈…と言って下さった〉。(70代女性、一人暮らし、担当:杉岡、矢野)
- 入院していたので、今年の2月に入居した。心臓弁膜症で、ペースメーカを入れてる。通院以外で外出するのは、友人と酒を飲んだり、買い物に行く程度です。部屋の掃除や洗濯も自分で出来るので、介護は必要ないです。風呂はバリアフリーで、使いやすい。趣味を魚釣り。船で沖に出たりしていたが、引っ越してからは一度も行っていない。(62歳男性、一人暮らし、担当:堀内、山本)
- 今の生活に不満はありません。団地の掃除の時に知り合った、女性達と親しくしているので、楽しいです。今日も隣の棟の集会室で、“木の洗濯ばさみで作る椅子”を習ってきました。暮らしは…国民年金だけなので、楽ではないです。建物の前に貨車の引き込み線があり、うるさい。夜…丁度寝ようかという頃から、10分おきくらいに、長い貨車が通る(早朝5時頃も)。(72歳、2人暮らし、担当:山本、堀内)
- 同じ階の女性(72〜68歳)の方達と、仲良くしています。皆さんと掃除でしか会わないので、何とかしようと思い…うちで“ピザ”を取って「一緒に食べましょう」と声を掛けた。4人のうち3人が一人暮らしで、子供のない方は3人です。国民年金では生活費が少し足りないので、長男の店(近くで営業している)で、ちょっとアルバイトをしている。趣味はジグソーパズル。白内障や緑内障で、目が疲れるが、好きだから…ついつい長時間やってしまう。(72歳女性、一人暮らし、担当:山本、堀内)
- 近所付き合いがあまりない。掃除の時の挨拶程度。自治会も、まだ出来ていない。話し合う環境がない。しかし、自治会を作っても揉めるだけかもしれない。(65歳以上男性、一人暮らし、担当:堀内、山本)
- 去年の7月、肝臓の手術をした。退院後、食欲もないし、何もする気がしない。外出するのも億劫になる。今年7月に、又入院します。私はうつ病です。〈…と何度も言われていた。今後も定期的に訪問をする必要がある〉。(65歳以上男性、一人暮らし、担当:林、田植、福本)
- 国道を走っている車の騒音と建物の前を走るJRの貨物の音がうるさくて、眠れない時がある。年金は主人が亡くなって減ってしまい、10万にもならないが、何とか生活しています。買い物は、安いので…湊川の市場へ行きます。ダイエーが近くにあるが、店の間取りが小さいし、品数も少ない。〈おしゃべりを楽しまれている姿は、私達を待っておられたようでした〉。(65歳以上女性、一人暮らし、担当:福本、田植、林)
- 家賃を安くして欲しい…。仕事が見つからないので、困っています。家族は、いません。震災以降、姫路にいたけど、神戸に帰ってきました。(50代女性、一人暮らし、担当:小波本、平田)
- ご主人は、少し歩きにくそうにされていた。「誰の世話にもならずやれているので、福祉の世話になる必要はないです」との事。今日から介護保険が施行されますが、ご存知ですか?と問いかけると、「市役所に行って聞いた方がいいのかなぁ」と答えられた。「収入は年金だけ」と言われたので、10月から保険料が天引きされる事をお伝えし、資料をお渡しした。(65歳以上、2人暮らし、担当:矢野、杉岡)
- 近くに信号ができ、車のふかし音が余計うるさくなった。6階〜8階は、特にうるさく聞こえる。またパトカーや救急車が、43号線と阪神高速を通り、うるさい。半年もの間、精神安定剤を飲んでいる。防音壁を作るか、窓を二重にして欲しい。仮設から植木を持ってきたが、ここに来て5〜6本枯れた。〈『市長への手紙』をお渡しする〉。(65歳以上女性、一人暮らし、担当:矢野、杉岡)
- ここのマンションは、2階〜8階まで被災者が入居しており、9階からは地権者が入居している。近々、マンションの自主管理組合の会合がある。あと5年もすれば、震災もいろいろ言われなくなるんでしょうね。(71歳男性、一人暮らし、担当:福本)
- 3月13日に骨折した為、対応できない。ヘルパーは週1回来てくれます。〈動きにくい状況なので、その後の症状について気になる〉。(75歳女性、一人暮らし、担当:石黒、白岩)
- 多発性筋炎で、『重症患者用特定疾患医療者』の手帳を持っている。白内障も患っており、大変。でも、ヘルパーは要らないです。『ケアライン119』の設置も、したくない。福祉の方からは、毎週電話があります。通院は1ヶ月に1〜2回、ポートアイランドの市民病院と板宿の病院へ行ってます。友達は、全く出来ない。料理も出来ない(不自由)ので、パック調理品を買っています。〈もっと話したいご様子でしたが、次のお宅への訪問があるので、切り上げる。お茶菓子等を頂いたので、4月2日お礼の電話をしました〉。(67歳女性、一人暮らし、担当:石黒、白岩)
4月8日
[復興住宅]
- 被災後、兄弟の世話になり、トラックの運転手をしていた。現在…職が無く(ハローワークで受け付けてくれない)、生活保護を受けている。B型肝炎。妻はうつ病で家事が出来ず、身の回りの事が出来ない。生活の不安を抱えている(親戚も大変な状態なので、頼れない)。2人の子供は小学生です。〈今後、ケアが必要かもしれないので、HAT訪問の際は、再訪問をお願いします〉。(50歳、4人暮らし、担当:堀内、松尾、田植)
- 姉と一緒に住んでいます。毎週水曜日、カラオケで懐かしい曲を歌います。友達は多く、ラジオ体操や踊りの練習にも参加しています。今年もダイエーの横で盆踊りがあるので、楽しみだ。首や足が痛むので、通院しています。(?歳、?人暮らし、担当:永田、加藤(香)・(美)、長船)
- 〈頼まれていた手芸用リボンを購入し、代金引換でお届けした〉。夫(車椅子で生活している)は、4月3日膀胱に腫れ物が出来た為、入院した。管を入れて焼くだけで、治療出来るという。早いうちに見つかって、良かった。他に悪いところはなく、元気そうにしています。今日も、ちょうど病院から帰ってきたところです。(67歳、2人暮らし、担当:加藤(香)・(美)、矢萩)
- 病院から、今…帰ったところです。歩いて行くと2時間以上かかる。話をしたいが、顔見知りでないと出来ない。兄ちゃんの声は…聞き覚えがあったので、ドアを開けた。今度また来てな。〈病院を、変えたい様子。前回の訪問でも、色んな病院の名前を出されたが、結局同じ所へ行かれているようです〉。(70歳女性、一人暮らし、担当:林(和)、石黒、辻野)
- 夜寝ていると、耳鳴り(セミが鳴いているような音)がして、起きてしまう。近くの診療所で、頭・耳・胃腸を検査してもらったが、これといった異常はなかった…。今年の冬は、足腰が弱り、足の爪も切れない程だった。でも、今は大分良くなり、「男の料理教室」や体操にも行ってます。料理は…この年になると難しい。11番館に住んでいる方(仮設が同じだった)が、時々様子を見に来てくれ、ヘルパーも週1回来てくれます。〈前回訪問の際は体調が悪いとあったが、予想していたよりお元気そうにされていたので、安心しました〉。(77歳男性、一人暮らし、担当:加藤(香)・(美)、矢萩)
- 〈前回訪問‥車椅子を使用。4月からの介護保険導入で、ヘルパーが2時間しかつかない…。通院が困る〉。
先日、ケアマネージャーが来られて、ヘルパーが週3回来てくれる事になった。通院する際は、2時間を越えても…対応してくれる事になった。ご心配をおかけしましたが、何とかなりそうです。(84歳女性、一人暮らし、担当:小林(弘))
4月15日
[復興住宅]
- 以前よく来ていたセールスも、最近…ようやく来なくなった。集会場の行事は、ほどほどに参加しています。「ボランティアの訪問は、金曜やで。」と、他の人から教えてもらってたので、昨日と勘違いしとったわ…。〈息子さん達も近くにおられ、お元気そうでした〉。(90歳女性、一人暮らし、担当:中谷、赤西)
- 脳梗塞で倒れ、震災時は入院していた。最近は物忘れがひどくなり、左目もよく見えず…。人の顔もぼやけて見える。通院は、一人で行けないので、息子の嫁に付き添ってもらいます。外出の際迷子になると困るので、首からサポートカード(名前や自宅の住所・電話番号・病名・連絡先などが記載されている)を、ぶら下げている。私達夫婦以外は、みんな会社の寮におり、ほとんど帰ってこない。妻も食堂に勤めているので、昼間は一人で…寂しい。ここでは、皆余り口を利かない。エレベーターに乗っても、黙って下を向いているだけ…。車好きで、昔は何でも乗った。若い頃はホンダCBに乗り、カミナリ族だった。〈いろんな経験をされてきたようで、お話が尽きなかった…〉。(70歳、2人暮らし、担当:福本、矢萩)
- 最近、また喘息(持病)がひどくなってきた。ここのところ、体調悪いな…。寝付きも悪い。枕を3つ重ね(高くして)、寝とるんや…。〈愛犬と触れ合っている時は、本当に楽しそうで、明るい表情をされていた。しかし去年7月にお会いした時に比べ、今回は余り元気がない様子で、最後まで…言葉に力強さがなく、心配になりました〉。(71歳男性、一人暮らし、担当:中谷、赤西)
- 震災後、入退院を繰り返した後、西区のはずれにあった仮設に入居した。交通の便が悪く、回りは畑ばかりだったが、却って環境はとても良かったと思う。近所の方が、ずっと親切にして下さり、復興住宅でも、お世話して下さる方がいて、本当に有難い。腰と腎臓が悪いので、2ヶ所の病院で薬をもらっているが、それ以外は至って元気です。夫の遺族年金で何とかやっていけてるし、次男夫婦もよくしてくれます。今まで…いろいろ苦労もあったが、回りの人の助けでやってこれました。『かみひこうき』でも、いつもお世話になってます。〈過ごしてこられた半生をお聞きしましたが、気の持ち方で、こんなにも前向きになれるという事に感心しました〉。(83歳女性、一人暮らし、担当:田植、小田)
- 要介護1の認定を受けたが、それが何を意味し、どんなサービスを受ける事ができるのか?。又私は何(どんな手続き)をすればいいのか分からない。『ケアマネージャー(介護支援専門員)』?。何それ?。資料とか説明書はどんどん増えるが、何が何やらわからん。今は骨粗鬆症の為、あまり立って動き回れないので、週1回ヘルパーさんに来てもらっている。〈持参している介護保険制度の資料で説明し、必要な箇所に線を引き、お渡しした。去年、花(岡山県津山市のお花ボランティア)を頂きとても嬉しかった〉。(81歳女性、一人暮らし、担当:赤西、中谷)
4月22日
[復興住宅]
- 94年9月に手術で右足を切断、12月に退院しすぐに被災した。あまり外に、出たくない。右手も、もう動かない…。今は家内が元気だから、病院へも連れて行ってくれるが、半日仕事や…。家に居た方が楽だと思うことがある。ここにいると、いろんなのが来たり…電話がかかってくるが、いつも断ってる。介護保険は、コープにすべて任せている。ベッドや車椅子等、みんな手配してもらった。〈以前住んでいらした新長田駅(地下鉄)のエレベーターの位置や、JRの乗り換え等を車椅子で出来るよう、地図を作成しお渡しした〉。(72歳、2人暮らし、担当:長船、竹森)
- 相変わらず…足の具合は悪く、外出は車椅子、室内では歩行器を使っています。片目は医療ミスで視力がない。もう片方も手遅れで、視野が狭い。医者にかかるのを我慢しているが、見えなくなるのが心配で…。井吹台のボランティアが、月1回…集会場で食事や体操を担当してくれる。保健所からも月1回、訪問に来てくれる。『ふれあい喫茶』もあるが、元気なうちは…できるだけ人の世話にならないようにしたい。(82歳、2人暮らし、担当:原、赤西)
- 明石に住んでいる息子が、2週間おきに来てくれる。車で来るので、駐禁になった場合、15,000円の支払いは痛い。自治会がもっとしっかりしてくれたら、駐車場に車を入れられるのに…。(87歳女性、一人暮らし、担当:瀬戸、福本)
- 特に困った事はないが、体に気をつけて、健康に暮らせたらいい。先月、この棟のお世話役のような事をされていた方が、亡くなった。今後は、いろいろな会・行事に差し障りが出てきそうな上に、棟全体のまとまりにも影響が出てくる予感がして、寂しい…。〈同じ階の、お友達が来られていた〉。(83歳、2人暮らし、担当:猪上、川口)
- 訪問時、膝で歩いて(足が悪い為)出てこられたが、「特に問題はないですよ」と言われた。私達を忘れていらしたので、2年前…「裏の戸が開かない」と言われたので、使用方法を紙に書いてお渡しした事を伝えると、「あっ、思い出した」とニコニコされました。現在も週2回、ヘルパーさんが身の回りの事を手伝って下さるとの事。〈安心カードの記入をお手伝いし、お渡しした〉。(89歳女性、一人暮らし、担当:原、赤西)
- 住まいが広くなったのはいいが、隣近所との交流が途絶えたので、仮設の方がよかったと思う。600世帯ある中で、年間30回位の告別式があり、大変頻度が高いと思う。高齢の人が多いので、ますます増えるのではないだろうか…。また自分もその中の一人ではないかと思うと…不安である。〈お孫さんが来られており、これから…いい時間を過ごされるのだろうが、ただ遊ぶ場所もなく、部屋の中では子供さんのする事がないので、退屈であろうと思った〉。(?歳、2人暮らし、担当:猪上、川口)
- 昔の新開地は神戸の中心で、川崎や三菱の社員が出張等で、私の旅館へよく泊まりに来ていた。当時はまっすぐ歩けないほど…人があふれていたが、新幹線の駅が出来てからは、中心は三宮へ移っていき、新開地はさびれた。夫は17年間入院していたが、被災後…2年程して入院先で亡くなった。自営業だった為、苦労が絶えず、二度程自殺を考えた時もあった…。今も少ない年金生活で大変だが、ここへ当たり喜んでいる。入居してからは、落ち着きを取り戻し…ホッとした生活を送ってます。〈年齢よりずっと若く見え、明るく活発な感じのする方でした〉。(60歳女性、一人暮らし、担当:中谷、鹿島)
- もう、あんな地震…来ないでしょうね。家は全壊し、隣の家も倒れてきて…怖かった。夫はスポーツ好きの元気印ですが、2年ほど前から足が痺れるようになり、通院(市街地へ)しています。でも他に悪いところもなく、歩く事・動く事が健康の元と、カラオケや近くの公園でゴルフを積極的にしています。私は昨年家の中で転び、足を骨折…まだ完治していません。年をとって転ぶと、大変…。〈夫〉‥若い時は仕事ばかりだったが、年をとって2人きりになり、初めて妻を…貴重な存在と思うようになった。隣は一人暮らしだが、一歩も…外へ出てこない。(85歳、2人暮らし、担当:中谷、鹿島)
- 神戸に来て45年、西の山奥に来たのは、仮設に住む事になって…初めてでした。今でも仮設にいた時の友達や、その時お世話になったボランティアの方と付き合いがあります。心臓にペースメーカを、入れています。犬・猫を飼ってはいけないのに…。夜中に、救急車がリモコンゲートを開けて入ってくると、犬が吠えてうるさい…。(73歳、2人暮らし、担当:瀬戸、柴原、福本)
- よく医者へ通い、電気で温めてもらい…湿布を貼っています。書道を教えに市街地まで通っているが、歩くのが…だんだん辛くなってきた。若い頃は考えもしなかったが、60代〜70代になって老化を感じるようになりました。また、昔と大分世の中が変わってきたから、多少不安を感じます。以前住んでいた所に帰りたかったが、住人も世代交代しており、なじみの顔も少なくなってきた。この地域の様子も分かってきたし、自治会ができ…行事も増えて、会話できる人も増えてきました。週2回の食事会を利用し、それ以外の日はおかずを買い、ご飯は自分で炊きます。娘の家へも毎週、遊びに行ってます。(83歳男性、一人暮らし、担当:竹森、長船)
- 『公的支援』の運動で、東京へ何回も行きました。最近、同じ棟の方(男性・一人暮らし)が体調が悪く、心配です。〈訪問中、『安否確認』の女性が来ました。「最近この公営で、2〜3軒続けて…元気そうな方が、突然亡くなられています。それで、見回りを行ってるんですよ」と言われてました〉。(70歳男性、一人暮らし、担当:田植、原、赤西)
- 以前は大工で、バブル期はかけ持ちの仕事が多く、疲れを癒すのに酒をよく飲んだ。その事が脳梗塞(平成2年)を起こす原因となり、医者から「体が、元通りに戻らない」と言われた時は、大変ショックだった。介護保険の申請をしたが、右半身不随(障害1種1級)にも関わらず、一人で車椅子を操ってどこへでも出掛けるられる為か、要支援となり…ヘルパー(掃除のみ)が、2週間に一度来るだけとなった。車椅子には、バックミラーを左右に付け、倒れ防止ストッパーを付けるなど…工夫もしており、雨の日も…合羽を着て出掛けます。〈絵がお好きとの事で、自作の絵や大きなパズルの写真画が、所狭しと置いてあった。家具や台所用品等は機能的に配置され、部屋もきれいに整理されていた。超ガンバリ屋さんであるこの方に、拍手を挙げたい気持で、いっぱいだった〉。(59歳男性、一人暮らし、担当:中谷、鹿島)
- 一番怖かったのは、姫路への空爆で、義母が「死ぬ時は一緒に…」と言い、息子(乳児)を抱えた私を抱いて…草むらに伏せ、命拾いした。夫が20歳の時に亡くなったので、息子と義母の面倒を見る為…28歳の時から会社勤めをしていた。息子夫婦は近くに住んでおり、嫁達が来たときのみ入浴してます。毎日、仮設で知り合った友人(2人)の見舞いに行く。Aさんは入院しているおり、洗濯物をすべて預かっていたが、今は…下着を自分で洗えるまで、回復した。Bさん(65歳)は、リュウマチで手が拘縮しているので、買い物・洗い物・片付けなどを手伝っています。Bさん宅はヘルパーが週2回来ているが、「介護保険制度で1割負担になり、大変だ」と言ってます。老いる事ができない…不安だ。今日は亡くなった父親の事も思い出したり、よいお話をさせて頂き、大変有り難かった。(83歳女性、一人暮らし、担当:白岩、町野)
4月29日
[復興住宅]
-
- 肺気腫(障害1級)で、酸素発生器を使用してます。昨年10月には脳血栓で倒れ、右半身が不自由になりました。掃除や風呂の補助等の為、ヘルパーに来てもらっています。また、民生委員・LSAも週2回訪問に来てくれます。歩く練習をしているので、今日はヘルパーさんと一緒に、買い物に行ってきた。久々に歩いたので、しんどい…。ここには、以前住んでいた仮設での知り合いも多い。転居した頃は訪ねてきたり、電話をくれたが、最近は…そういう事もなくなった。嫌われたんやろか…?。仮設では、しょっちゅう声をかけてくれた。また、声をかけやすい雰囲気だった。わしも、年やし。生きとっても、する事ないわ。〈その後、戦中・戦後の生々しい体験談を語られた。話し始めると声が大きくなり、口調は滑らかで、ついにはベッドから起き上がられた〉。(74歳男性、2人暮らし、担当:中谷、赤西)
- 弟の面倒をみながら、暮らすのは大変。でも、私が先に死んだら弟が不憫や…。震災時、屋根が落ちてきて動けなかったが、一緒に住んでた弟に助けられ、病院へ行った。今も、脊髄が…時々痛む。公営へ入居してからは、リュウマチで両手が痛み、辛い。地震の時、親類や友人に本当に世話になった。年賀状しか出していない親類がよくしてくれ、倒産した人も…2000円送ってきてくれた。この時のありがたさは忘れない。(72歳、2人暮らし、担当:長船、鹿島)
- 昨年は外でラジオ体操をやっていたが、今年からはベッドの上で、座って体操をしている。病気・手術で体が弱くなっているが、デイサービス(週1回)やふれあい喫茶・他集会に出掛け、折り紙を教えたりしている。だんだん、一人で動くのも、大変になってきた。介護保険導入で、デイサービスの金額が3倍になり、1ヶ月の負担が大きい。〈広告紙で折った携帯ゴミ入れ(小さなごみをそのまま捨てれる)を、たくさん頂いた〉。(81歳女性、一人暮らし、担当:辻野、土谷)
- ここは、本当によい場所だ。住めば都。市街地で40年以上、昆布・鰹節類を売ってたけど、この住宅に当たり…再開する気もなくなった。今年3月にようやく仮換地も終え、境界線がはっきりしたので、店の跡地は駐車場にする。固定資産税の分だけ、収入があればよい。最近は、市場も客が来ないので、仲間は…みんな苦労している。〈市場時代のお話を、たくさんして頂いた〉。(71歳男性、一人暮らし、担当:土谷、辻野)
- 息子はレストランをしており、夜が遅いので、小学生の孫を預かっている。風呂に入れる為、毎日ここまで通っているが、定休日には…親子揃って家へ帰ります。「知っている人には、挨拶するように」と、しつけています。夫は脳梗塞で右半身がマヒしたが、今は歩けるようになり、グランドゴルフが楽しめるようになった(入浴時の介助は必要なので、私がしています)。少々ハードな生活の為、体重が大分減った。でも太ってた時より、調子がいいので、体調面での不安はない(医者からは検査を勧められている)。入居した当初は年寄りと身障者ばかりで、「姥捨山」かと思った。でも、民間のマンションもでき、若い人も増えてきました。(69歳、3人暮らし、担当:田植、片山、矢萩)
- 当住宅は環境が良好との事で、入居申込みをしました。高齢者・障害者が、約80%住むこの公営で、市役所・警察の方々には、皆がまとまり…安全に過ごせるよう、本当に…頑張って頂きたい。(65歳、2人暮らし、本人自筆)
ここが最後の住む家と思って…皆入居したが、仮設の時の方が、よかったという人も多くいる。また暇になったら、ボランティアもしてみたいと思います。(担当:鹿島、長船)
- 緑内障・白内障を患っているが、レンズを入れている為、生活に支障はない。家にいても退屈なので、毎日出掛けている。娘が週に一度来てくれ、掃除や身の回りの事をしてくれる。自炊もしています。将棋が趣味だが、同じレベルの対戦相手がいない(住民の方々は強い人ばかり…)。両隣は女の人で、たまに顔を合わせても挨拶程度。同じ棟の人とも、月一度の掃除の時しか、ほとんど会う事がない。仮設と違い、人との交流がない為、『寂しい』。〈と、繰り返し言われていた。部屋が静かな事が…寂しさを増すように思われる。自分から話しかけたりするのは苦手な方のようだが、人との触れ合いを求めておられるように感じたので、時々…訪問に伺いたいと思う〉。(83歳男性、一人暮らし、担当:田植、矢萩、片山)
- 腎臓が悪く、手が腫れる。〈実際にむくんでおられた。来客中との事なので、またゆっくりお話を伺える時があれば…と思いました〉。(60代男性、一人暮らし、担当:矢萩、田植、片山)
- ここにいる人は、みんな「仮設の方が良かった」と言っている。杖をつきながら歩けるが、出歩くのが、億劫だ。耳が聞こえにくく(補聴器を使用)、テレビとチャイムの音を間違え、気付かない事もある。来る時は電話で「ドアを開けて」と言って欲しい。(83歳女性、一人暮らし、担当:辻野)