5月6日
[復興住宅]
- 腰が痛むので、コルセットを装着している。心臓も悪く、寒くなると…喘息(痰が切れない)で大変だ。犬を散歩に連れていくけど、おらんかったら、寝たきりになっているかも…。掃除などは、ヘルパーさんが来てくれる。でも一人だから、出来る事は自分でするようにしてます(台所・トイレ・風呂は特にきれいにしてる)。突然具合が悪くなるので…怖い。風呂に入る時は、気を付けています。〈カギ穴にボンドを入れるという、悪質なイタズラがあったとの事〉。(70歳男性、2人暮らし、担当:西、長船、田植)
- 通院の際、この年では、駅までしんどくて歩けないので、高くなるがタクシーを利用している。バスがあったらいいのに…。この年になっても、風邪を引くくらいです。家族はみんな勤めているので、一人で居るようなものです…。デイサービスや老人クラブも利用したいけど、係の人が見つからない(以前頼んだけど、そのままになっている)。淋しいです…。外をいつも眺めている。←井吹台にお住まいの方へ連絡したところ、デイサービスや老人クラブのパンフレットをお渡ししている。お元気で、よく出掛けておられるとの事。(91歳、?人暮らし、担当:西、田植、長船)
- 妻が買い物に行っており、お茶も出せないので、外で話をしませんか…。毎年いかなごの釘煮を作ってあちこちに送っているが、今年は…1時間並んでも、いかなごを少ししか買えなかった。週ボラさんに会うと、話が出来て嬉しい。〈外の腰掛けで、一緒に青い山脈・高校3年生・カチューシュ等を唄いました〉。(71歳、2人暮らし、担当:里、丸笹、小波本)
- 母(96歳)が、デイサービスで週3日…出掛けるようになり、助かっている。母は大変気が強く、なかなか言う事を聞いてくれず、時々…互いに腹が立つ時がある。生まれたのは台湾で、終戦後…日本へ帰ってきた。物のない戦後から、あふれる現在まで体験してきたが、良かったと思っている。もう何が起きても、別に怖いとは思わない。趣味というものがない…。一度、母をショートステイに預けて、1泊2日の旅行をしてみたいと考えている。(71歳、2人暮らし、担当:小波本、里、丸笹)
- 転ぶのが怖いので、杖をいつも使用している。昔から通っている病院へ行ってるが、この近所に良い接骨医はないだろうか?。精神安定剤を服用しても、眠れない時がある(10年来続いている)。血圧も高く(最高が250)、低体温(平熱が34℃)です。息子がよく来てくれ、車であちこち食事に連れて行ってくれます。楽しい時もあれば、悲しい時もあり、結構幸せかも…。良い友達を作るようにね。それと『何でも経験しないと分からないよ』。〈と言っておられたが、経験に基づいた説得力のあるお話をたくさん伺い、勉強になった。後日、地元の方にお聞きした病院を、お知らせする予定〉。(83歳女性、一人暮らし、担当:土谷、辻野、若菜)
- 裏庭で数多くの植物(チューリップ・アジサイ・サクラソウ)を育てている。右手・右足が不自由だが、プランターを運んだり水やりするのは、適度な運動になります。「ふれあい喫茶」は、音楽が流れていて、話が出来ず…つまらない。去年は「駅の車椅子・マップ」を作ろうと張り切っていたが、色々考えて…止める事にした。精神的に少々煮詰まっており、外出する事で…ストレスを発散させている。でも、再度考え直して、頑張ろうと思う。(50代男性、一人暮らし、担当:赤西、片山、中谷)
- 先週『電球の取り替え』依頼があり、訪問したが…お留守だった為、再度伺う。「電球取り替えは、他の人に頼んだ。又、何かありましたら頼みます」と、明るく話されていた。体の具合が悪く、外に出られないのが、憂鬱でもあり…不安であるとの事。定期的に訪問をお願いします。(70代女性、?人暮らし、担当:中谷、片山、赤西)
- 前回訪問‥息子が狭心症。医療・障害手当や控除等の情報があれば知りたい。
〈資料を持参したところ…〉息子(60代)は、病院で狭心症と診断され入院していたが、手術は受けていない。もし突然倒れたら…と2人で手当とか控除の話をしていた。まだ、それ程大層な状況ではない。わざわざその為に来て頂いて、ありがとうございます。息子夫婦が、毎週来てくれており、毎日友達の所へも手伝い(家事)に出掛けているので、張り合いがある。また月1回、仮設時代のボランティアが主催する食事会へ、行くのが楽しみです。ここは戸を閉めたら、それっきりで淋しいから…。(83歳女性、一人暮らし、担当:浦口、矢萩)
5月13日
[復興住宅]
- 整理ダンス・食器棚の移設を行う。簡単に済んだが、「非常に助かった。これでまた部屋の模様替えが出来る」と、喜んでおられた。「活動資金にして下さい」と、少額のカンパを頂く。(70代女性、一人暮らし、担当:矢野、赤西)
- 昔、仕事(港湾労働・屋根工事)で痛めた左膝の後遺症があり、リハビリに市街地まで通っています。耳鳴り(セミの鳴き声のような)は、ずっと治らない。先日、他の棟で孤独死があったが、ここ(シルバー棟)では玄関の監視カメラが、人の出入りがないと察知するので…大丈夫と思う。ボランティアやLSAも、よく回ってきます。エレベーターなどの掃除も行き届いており、住み心地はいいです。4月から防犯係を担当しているが、ケンカの仲裁などもあり、結構…大変だ。(69歳男性、一人暮らし、担当:里、矢萩)
- 部屋にいる時は、こうして演歌やタンゴの音楽を聴く事だけが楽しみ。歌う方は苦手なので、カラオケには行かない。集会場の行事にも顔を出さない…。最近はセールスが来なくなったが、去年の秋「換気扇のフィルター」を1万円相当で買わされた。(78歳男性、一人暮らし、担当:林、赤西)
- 今日は午後から、東京(日野市)の太鼓グループによる催しがあったので、聴いていた。震災後、太鼓の音が心に染みるようになった…。左目がほんの少し見えるだけだが、知った道は杖なしでも歩ける。でもデコボコ道が困るので、杖を使ってます。階段の方が規則性があるので、楽だ。ここでは、いろいろな鳥の声を聴く事が出来る。夏はヒグラシも鳴き、空気はいいし…良い所です。今、組曲『阪神・淡路大震災』を作っている。震災で子供を亡くした親のイメージ・震災から復興のイメージを表現しようと思っているが、復興のイメージをどう表現するか難しい。〈『つる』やお孫さんの為に作られた曲、作成中の組曲などを聴かせて頂いた〉。(63歳、2人暮らし、担当:里、西岡、鹿島、矢萩)
- 日当たりが悪いので、昼でも灯りをつけてます。車椅子では、ここのキッチンは高くて、使いづらい。だから自炊もするが、外食中心です。西神南やHAT神戸だと、この辺の配慮がされているようだ。ここは、弱者対策がなっていない。公営へ入居してから、他人と話すのが少なくなった。週ボラさんとは…たくさん話すけどね。音楽が好きで、クラシックやトランペットなどのBGMを愉しんでいる。〈床の拭き掃除・布団の取り入れを手伝った。紅茶を頂いた時、「一人での飲むと美味しくないが、みんなで飲むと…美味しい」と言われ、お話相手を喜んで下さった〉。(70歳男性、一人暮らし、担当:中谷、矢野、辻野)
[一般公営の空き家募集入居者]
- 仮設が決まらず、1ヶ月間…一人で過ごし、心細い思いをした。仮設住宅では、よく声をかけてもらい、淋しくなかったが…。今は、淋しい。隣の人とも交流がなく、右隣の人とは顔も合わせた事がない。一人っ子の為、身寄りもなく、デイサービスの日(9:30〜夕方まで)だけが、楽しみです。普段は日中テレビを見ていて、買い物以外は外出をしません。地震の前に母を2年間介護したが、最後まで面倒を見れ、良かったと思っている…。右目がチクチクし、3ヶ所の医者にかかってみたが、原因が分からず困っている。〈神経内科はどうか?と勧めた〉。(69歳男性、一人暮らし、担当:西岡、鹿島)
5月20日
[復興住宅]
- 腎臓が悪く(20年前から)、発作が起きると…尿が止まる。4月からは要介護1となり、ヘルパーが週2回、家事援助(掃除・選択)に来てくれるようになった。体調が悪い時は緊急ボタンを押すが、土・日・祝・夜間はLSAがいない。そんな時は同じ階の方が、救急車(急病)を呼んだり、身内に連絡してくれるが、ブザーが近所に鳴り響くので、気が引ける…。集会場で色々イベントを行っているが、人の集まる場所は嫌なので、行かない。でも子供や孫が近くに住んでおり、よく来てくれます。〈最初、「何を話せばいいの?」と戸惑っておられたが、ご自分の人生やご家族の事など…色々と話して下さった〉。(85歳男性、一人暮らし、担当:矢野、矢萩)
- 孫がアメフトをしているので、今もよく応援に行きますし、ひ孫も時々遊びに来てくれる。週末ボランティアさん、いつもありがとう。〈との言葉で…話が弾み手芸で作られた白鳥を2羽頂いた。その後、顔見知りのメンバーとバトンタッチする。〉物を生かす心掛けは自分を生かし、活力を生みます。また依頼心が強いと老化するのでは?。私は…広告紙を利用して、丈夫でソフトな肩たたき棒を作りました(幅5〜6cm・長さ45cmの物を、15〜16本ボンドで束ねる)。毛布も自分で洗います。風呂の縁に掛け、水切りするなど、色々工夫して…。(87歳女性、一人暮らし、担当:林、小波本、田植、白岩)
- ここは、通路に出ても人影がない。特に子供の姿が見えないのが寂しい。『姥捨て山』では?と、思う時がある。震災の時、4時間ガレキの下に埋まっていた。それ以来、胸が苦しくなったり…だるくなり、今だに治らない。でも医者に診てもらっても、「どこも悪くない」と言われる。〈以前より話されていた、土地問題への不満を語られた。時折「お兄ちゃん達、ごめんね。大事な時間なのに、私の長い話に付き合ってくれて…。でもこの気持、誰かに話さんと気が重いの」と言われていた〉。(83歳女性、一人暮らし、担当:辻野、長船、赤西)
- 糖尿病・心臓病等で、体が弱っている〈やや気になる方でした〉。(66歳男性、一人暮らし、担当:田植、白岩)
- 母(95歳)は、3月からまた違う施設へ転院した。遠くなり、以前のように、毎週行けなくなった。時々電話を入れているが、耳が遠いので…こちらが一方的に話すだけだ。でも「おおきに」と言ってくれる。私は心臓の調子が悪くなり、疲れやすくも、なっている。集会場で、行事は色々あるけど、カラオケに2回行っただけ。(58歳男性、一人暮らし、担当:小波本、林、矢野、矢萩)
- 同じ仮設だった人に会うと、必ず「仮設の方がええわー」という話が出る。夜は特にそうだが、窓が開いてないと、実に静か…。以前は通院に体力を使い…疲れていたが、世話役の方に近所の病院を紹介してもらい、楽になった。要介護1で、週1回デイサービスに参加している。楽しいけど、横になれないのが…しんどい。でも、花見等があるので、気に入っている。(77歳女性、一人暮らし、担当:矢野、矢萩)
5月27日
[復興住宅]
- 10年前に脳出血で倒れ、右半身不自由となった。杖と、首にコルセットが必要だ。ヘルパーさんが、週1回来てくれ、掃除をしてくれる。でも、買い物は車椅子に乗って行き、食事は自分で作ります。気晴らしになるので、集会所で将棋をします。〈安心カードをお渡しした。ご自分から話したりするのは苦手な方でしたが、快く中に入れて下さいました〉。(63歳男性、一人暮らし、担当:長船、辻野)
- 夫が…今年亡くなった。16年前、脳梗塞で倒れて以来、夫の世話をしてきたが、夫も…長患いで苦しかっただろうと思う。しかし、やっぱり一人になると寂しい。せっかくこんな新しい家には入れたのだから、もっと一緒に暮らしたかった…。腰(ヘルニア)が悪いが、その他は健康です。たまに、子供も遊びに来てくれます。(70歳女性、一人暮らし、担当:長船、辻野)
- 20歳の頃、悪性リウマチになり、松葉杖か車椅子を使う生活となった。現在も約5種類の薬を、服用しなければならない。でも心の状態が極めて良好です。週に一回、ホームヘルパーの来訪とデイサービスがあり、住宅環境も整備されています。手芸や観劇(手伝ってもらい)へ行ったり、障害者用の車を運転し…友達や親戚の家・ドライブで知り合った方を訪問する等、日々楽しんでいます。〈体が悪くても、乗り切る事が出来れば、50歳以降はいただきものの人生だから…面白く楽しむ、という事を実行されている方でした〉。(66歳女性、一人暮らし、担当:堀内、川口)
〈ご本人から届いたFAX〉
昨日は大雨降る中を、遠方から大勢の方がお越し下さいまして、ありがとうございました。私の所にも、男女お二人が来られ、初病から現在に至るまでの話を、一生懸命聞いて下さいました。「お話伺いボランティア」なのに、ストーブを箱に納め、扇風機を組み立てて下さいました。今日から、暑さ知らずで、快適に過ごせます。目が悪く、胸に付けておられた名札を、読み取る事が出来ませんでした。どうぞ、お二方様によろしくお伝え下さいませ。また、こちらに来られた折りには、是非お立ち寄り下さい。楽しみにしております。
- 仮設に住んでいた時、砂利道で転倒し足を痛めた。リハビリの末…ようやく、杖なしでも歩けるようになったが、今も湿布は欠かせない。料理や掃除の、合理的な方法を常に考えており、ベランダでは…数多くの植物を育てています。デイサービスへ週一度通ってますが、『出来るだけ…人に頼りたくない』が、信条です。音楽は『ビートルズ』が大好きで、『レット・イット・ビー』や『イエスタディ』以外にも、好きな曲がたくさんあるのよ。〈昔のアルバムや歌集・画集などを見せて頂いた。お孫さんがアメリカで活躍している内容の雑誌もあったが、英語なので分からないとの事。後日、日本語訳をお渡しする約束をしました。とても、お若い方でした〉。(90歳女性、一人暮らし、担当:中谷、赤西)
- 月1回、ふれあい交番や保健所から、訪問に来てくれる。入居して2年になるが、住み心地はいい。でも入居当初はセールスがよく来て、玄関まで勝手に入ってきた事も…。「役所から来た」という人には、「証明する物を見せろ」と言うようにしている。とにかく変なのが来たら、きっぱり断る。最近は、ようやくセールスも少なくなった。以前、脳血栓で倒れたが、今は右足がちょっと悪い程度だ。妻も12年程前にクモ膜下出血で倒れたが、幸いほとんど後遺症がない。家事は、二人で助け合いながら、してます。子供達が孫と遊びに来てくれるが、まだ小さいので…走り回り、相手をするのに疲れてしまう。(76歳、2人暮らし、担当:矢野、矢萩)
- 1年前、急性肺炎で一時意識不明に…。10日程寝たきりの状態でいたら、足が立たなくなり、今はずっとベッドで横になっている。昼、ヘルパーさんが来て世話をしてくれます。火・金は往診がある。息子は夕方に来て、泊まりがけで世話をしてくれる。現在は、内臓に悪い所もなく、食事も出来ます。毎日…何もする事がない。死後の世界はどんなんだろうか、地震で死ねば良かったとか、考えてしまう。それでも、21世紀がどんな世の中になるのか、見てみたい…。今日はよく来てくれました。また、いつでも来て欲しい。(91歳、2人暮らし、担当:長船、辻野)
- 脳梗塞で倒れた事があるので、今も薬を飲んでいます。仮設の時は、毎朝3000歩歩いていたが、今は1000歩がやっとだ。妻は腰痛で、足も不自由なので、杖を使っている。心臓も悪く、最近は…気管支炎で痰が詰まり、夜中になると苦しむ時がある。病院は2週間に1回、二人で一緒に通います。ヘルパーさんが週2回来てくれる。でも、買い物と朝・昼の食事は私が作り、夜食は妻が作ってくれます。近所にいる娘も、時々来てくれます。仮設の時は、全国からボランティアが来てくれた。その中で、今も来てくれる人達がいます。今日も、こうして来てくれて嬉しい。〈お互いに、不平や負担と思わず「それが夫婦というものでしょう」と話されていたのが、印象的でした〉。(86歳、2人暮らし、担当:伊藤、小田)