キャン ユー コミュニケーション?

小波本直吉


【随想】 Can you Communication ?
 社会生活やボランティア活動に於いても、「あいさつ」や「コミュニケーション」は重要(Very Important)であると思う。挨拶にも3つのポイントがあるのでは。私見であるが3つのS(スリーエス)が必要ではないだろうか。1つ、挨拶は“心を開くこと”である。いわゆる1S(Soft)な心で「こんにちわ」、「ありがとう」。この「ありがとう」もソフトな心の余裕がないとすぐには出て来ない。ありがとうと言われたことのない人は、なかなか出て来ないのではないだろうか。2つ、挨拶は“相手の目を見て”2S(See)。心の目で見て認め合う。3つ目のSは“笑顔で挨拶”(Smiling Face)である。自分を大切に思う心で他人に接すること。如何なる人にも分け隔てなく笑顔を向けられる人間愛であろう。それから挨拶は人より先に、がキーポイント。自分は年上だから後でもよいと言うのはおごりの現れであり、挨拶ではない。先に挨拶するように心がけた方が楽で、自分の人間性が出せて勝ちであろう。

 “親切が貴方のまなざしに表情に表れるように、苦しんでいる孤独な人すべてに、いつでも喜び溢れた笑顔を向けなさい”(マザー・テレサの言葉より)とあるように、特に挨拶では“笑顔”が大切と思う。笑顔での挨拶の声は人間の声で一番明るく美しいものになっているものである。私たちも笑顔を忘れないようにしたいものである。気心の知れた仲間どうしであってもそれは必要であると思う。
 挨拶はコミュニケーションの出発点であろう。

 コミュニケーションは物を運ぶことよりも、心を運ぶことであり、言い替えれば、心を伝えることであろう。コミュニケーションの下手な人は、第一に他人のことは考えないで自分勝手である。第二に視野が狭い人が多い。一つの限られたことしか考えたりしたりすることしかできない人。第三に欲張りである。始めは、いいよいいよと言いながら後で責任を回避する人。つまり自分に絡む利益が先で、他人を思いやる余裕がなく、思いやる心もない人のことである。話し上手は聞き上手と言われるが、ボランティア活動においては、聞き上手は話し上手につながるとも思う。先ず話を本気で聞かなければならない。コミュニケーション(心を伝える)とは、心が通じるということであろう。正しいコミュニケーションとは相手への思いやりと人間愛がある行為である。我々が行っているボランティアでの心のケアもそうでありたいものである。

 “知識を与えるよりも、感動を与えなさい。感動を与えるよりも実践せしめなさい”とは、教育家でもあった、一万円札の“福沢諭吉”の言葉である。われわれも途絶えることなく人の為に、そして自分の為にも、近い未来の21世紀に向かってボランティア活動を実践し続けて行こうではありませんか。
 皆さんの一人でも一回でも多い参加を期待します。

A Happy New Year ! Jan. 1. 2000
(神戸・週末ボランティア こばもと なおきち)

笑顔の週末ボランティア
(神戸市役所1号館前)

『笑顔』六甲山頂で
(六甲山:海抜931.8m)


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